46話 ページ6
「初の訓練はどうだった？」
一際身長の高いエルヴィン団長に問われる、彼を見上げると首が少々痛い。通路のライトがちょうど後ろにあり眩しく、団長の表情がよく見えない。
こうやってわざわざ話を掛けてくれるのはコミュニケーションでも取ろうとしてくれているのか。次の調査任務に参加要請をされているのだ、当たり前だ。
「は、最初に立体機動で苦戦しましたが、今は大丈夫です。リヴァイ班の方々にも指南いただいたので、とても為になる一日でした」
簡潔に、自分がミスをした事を加えて報告する。
「そうか、怪我がなくてよかった。リヴァイも、ハンジに放り出されたAを拾ってくれて助かる」
「俺は見てただけだ」
「え、そうなの？じゃあ後で礼を言いに行くよ」
丸投げした当の本人がけらけらと笑う。
放り出されてしまったが、リチェとロイドがいつもそうだと言っているし、ほかの分隊長よりも忙しく、作戦によく貢献しているとの事だ。
自分なんかの下っ端に、ましてや壁外に出た事のない自分に割く時間は勿体無い。
「そもそもテメェの班だろ、お前がちゃんと見てろ」
そう舌打ち混じりに言うとハンジさんは苦笑いをしながら「いやぁ、午後には戻るつもりだったんだけどね」と肩を竦めながら言った。
そうだ、とハンジさんが団長に新武器の事を話し始めた。
どうしよう、このままここで立ち話をするのだろうか。
そわそわと視線を泳がせていると
「おい」
その言葉が自分へのものだと気付かず、ワンテンポ遅れて声の主であるリヴァイ兵長の方を見ると視線が合った。
自分への呼び掛けだと気付き慌てて「はい」と答える。
「それ運ぶんじゃねぇのか」
と視線で床に置いてある鍋を指した。
「はい、食堂に」
「アイツらは話し込むと長え、行くぞ」
「は、はい」
助かった、兵長が気を利かせてくれた事で自然な流れで抜け出せる。スープも冷めてしまっては味が落ちるので、早く食堂に運びたかった。
鍋の取っ手をしっかり掴んで持ち上げる、彼が歩き出したのでそれについて行くように斜め後ろを歩いた。
本当は隣を歩きたかったが、誰に見られてるかは分からない。二人きりでない時はしっかり立場を考えた立ち振る舞いをしよう。
そして、一緒に行ってくれるんだ、嬉しい。
素直にそう思った。
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やし野(プロフ) - Soleilさん» ありがとうございます､絵を褒めてもらえるのは嬉しいです!! かっこいいと言われて主人公くんも喜んでるはず!笑 (2018年7月10日 17時) (
レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
Soleil(プロフ) - イラスト拝見させて頂いたのですが、めっちゃかっこいいですね！絵がとてもお上手ですね (2018年7月10日 14時) (レス) id: bc0cb92646 (このIDを非表示/違反報告)
やし野(プロフ) - Rainさん» 嬉しいお言葉たくさんありがとうございます〜！マイペースに頑張っていくので宜しくお願いします！！ (2018年7月2日 17時) (レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - すっごく面白いです！！これからも頑張って下さい！応援してまーす！更新楽しみにしてます！ (2018年7月1日 22時) (レス) id: e08e47c2f9 (このIDを非表示/違反報告)
やし野(プロフ) - Soleilさん» ありがとうございます。コツコツ書いていくので今後とも宜しくお願いします(^O^) (2018年6月25日 21時) (レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やし野 | 作成日時：2018年3月31日 23時
