57話 ページ17
「行かないの？」
目的の人物を見つけたがロイドは行こうとしない。
「いや、緊張するだろ」
「一番話しかけやすいんじゃなかった？」
「エルドさんはそうだけどリヴァイ兵長は別だ…！」
なるほど、確かに。
兵長は人類最強とまで言われる人で、たくさんの兵士から憧れられているだろう。
「でも今行けばリヴァイ兵長からも何かアドバイスくれるかもよ！」
リチェはロイドとは反対に興奮したようで早く聞きに行きたいみたいだ。
このままぐだぐだと此処で時間を潰すわけにはいかない。僕はロイドの背を押しながら話し合いをしている2人のところまで行く。
会話中に話をかけるのは無礼かなと思ったが、近付くとエルドさんと兵長が僕らに気付いて先に声を掛けてくれた。
「どうかしたのか？」
3人で敬礼をする。
ロイドが話しかけやすいと言うだけ、エルドさんは物腰が柔らかく、頼りにしたくなる。何度か話もした事はあるが、よく喋ってくれて良い印象がある。
「アドバイスを頂きたく思いまして。俺よく刃を折ってしまうんで……」
「そうだなぁ……まず刃が折れるのは──」
と、エルドさんが話し出すとロイドとリチェは2人肩を並べて聞き入っている。
あれ、リチェはリヴァイ兵長の話が聞きたそうにしてたと思ってたけど。
まぁ、本人は真剣に聞いてるし、いいか。
自分はどうしよう。
そう思っていると、こん、と背中をノックをするように軽く叩かれる。
振り向くとリヴァイ兵長が「こっちに来い」と、言葉ではなく指で誘う様に合図していた。
無言のまま彼は歩き出す、僕も何も言わず彼のあとをついて行った。
別にどこか人目に付かない所に行く訳でもなく、近くの大きな木の根元まで行き、話し合いをしている3人を眺める様に兵長は木に寄り掛かる。
視界の邪魔にならないように彼の隣に行き、また自分も同じく木に背を向け、手を後ろでクロスさせて直立する。
「顔色悪いな」
まただ。
そんなに疲れてないのに、今日はやけに心配される。
横目で彼を見る。視線は前を向いたままで、軽く吹いた風が彼の髪の毛とクラバットを靡かせていた。
「そうですか？体調は悪くありませんよ」
返事は無く、その代わりに彼は此方を向いた。
静かで、何にも揺らがない彼の瞳。無言のまま視線だけが交わり、何故か焦りのようなものを感じた。
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やし野(プロフ) - Soleilさん» ありがとうございます､絵を褒めてもらえるのは嬉しいです!! かっこいいと言われて主人公くんも喜んでるはず!笑 (2018年7月10日 17時) (
レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
Soleil(プロフ) - イラスト拝見させて頂いたのですが、めっちゃかっこいいですね！絵がとてもお上手ですね (2018年7月10日 14時) (レス) id: bc0cb92646 (このIDを非表示/違反報告)
やし野(プロフ) - Rainさん» 嬉しいお言葉たくさんありがとうございます〜！マイペースに頑張っていくので宜しくお願いします！！ (2018年7月2日 17時) (レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - すっごく面白いです！！これからも頑張って下さい！応援してまーす！更新楽しみにしてます！ (2018年7月1日 22時) (レス) id: e08e47c2f9 (このIDを非表示/違反報告)
やし野(プロフ) - Soleilさん» ありがとうございます。コツコツ書いていくので今後とも宜しくお願いします(^O^) (2018年6月25日 21時) (レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やし野 | 作成日時：2018年3月31日 23時
