56話 ページ16
午後の訓練は、班員の人達との連携訓練だった。巨人捕獲が最終的な目的のため、互いに合図をしながら肩周り、脚、足首を削っていく。
ハンジさんは兵器の試し打ちでモブリットさんを連れて広い実験場にいる。時折何かが爆発したような音が聞こえた。
分隊長が不在の間はリヴァイ班の人達が共に付いて訓練を見てくれている。
特にペトラさんはあれこれと丁寧に教えてくれてとても助かるし、やはり精鋭達の指導や動きを見るのは何よりの力になる。
「ちぇ、また刃が折れた!」
木の上から降りてきたロイドが眉間にシワを寄せてしぶしぶと歩いてきた。
「折れにくい筈なんだけどね」
「しょうがないだろ折れるんだから」
「訓練兵の時も折ってたっけ」
「う……これでも回数は減った方なんだよ…」
折れた刃が巨人の模擬像に刺さったままだ、ロイドと2人で回収しに行く。
巨人の皮膚を想定した硬質な皮に刺さっていた刃を引き抜いた。
少し休憩しようと声が掛かったので、水分補給ができるように用意されている樽の場所まで行く。先に休憩していたリチェから水を貰った。
口内に広がる水が気持ちいい、飲み込めば細胞一つ一つが潤ったような感覚になる。
「なぁ刃が折れないコツとかあんのか?お前が折ったとこ見たことねぇけど」
「えぇ、僕に聞くの?どうだろう、何となくの感覚でやってるから、なんて言えばいいか」
「お前って昔から運動神経だけはいいよな」
「だけってなんだよ、座学はロイドより出来てた」
「そんなの俺は忘れた」
そう言うとロイドはぐびっとコップに残っていた水を飲み干す。
「先輩方に聞きに行こうよ」
「そうだなー、せっかくリヴァイ班の人たちもいるし」
「ペトラさんは丁寧に教えてくれるよ」
「いや、エルドさんにしよう」
「なんで?」
「ちょっと恥ずかしい」
「なにそれ」
よく分からない事を言うロイドに連れられ、エルドさんを探す。ロイド曰く一番話しかけやすいらしい。
途中でリチェに会ったので3人で行くことにした。
「あ」
「ん?」
「いた」
指を指した先を見るとエルドさんがいた。それと、リヴァイ兵長。
2人で何かを話しているようだ。
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やし野(プロフ) - Soleilさん» ありがとうございます、絵を褒めてもらえるのは嬉しいです!! かっこいいと言われて主人公くんも喜んでるはず!笑 (2018年7月10日 17時) (レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
Soleil(プロフ) - イラスト拝見させて頂いたのですが、めっちゃかっこいいですね!絵がとてもお上手ですね (2018年7月10日 14時) (レス) id: bc0cb92646 (このIDを非表示/違反報告)
やし野(プロフ) - Rainさん» 嬉しいお言葉たくさんありがとうございます〜!マイペースに頑張っていくので宜しくお願いします!! (2018年7月2日 17時) (レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
Rain - すっごく面白いです!!これからも頑張って下さい!応援してまーす!更新楽しみにしてます! (2018年7月1日 22時) (レス) id: e08e47c2f9 (このIDを非表示/違反報告)
やし野(プロフ) - Soleilさん» ありがとうございます。コツコツ書いていくので今後とも宜しくお願いします(^O^) (2018年6月25日 21時) (レス) id: 3f26a78505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やし野 | 作成日時:2018年3月31日 23時