667 力になりたい ページ7
検査はすんなりと終わった。
私は寝転がっていただけ。
なのに、何となく気分が悪い。
着替えて出たら、松本さんが廊下に立っていた。
「顔色悪いな」
「そうかな……」
「少し休め」
ベンチは患者さんでいっぱい。
さっきまで誰もいなかったのに。
うっ……急に気持ち悪くなってきた。
「座るとこねえな……
待って、休ませて貰える場所探すから」
「吐きそう……」
「マジかよ。
あっち行こう、トイレまで我慢しろ」
「うぅ……」
結局、私は担ぎ込まれたトイレでリバースしてしまった。
松本さんはずっと背中を擦ってくれて、側にいてくれた。
「大丈夫？」
「うん……ごめんなさい……」
「気にすんな」
ベッドとデスクがあるだけの小さな部屋で、買ってきてもらったお水を飲んで横になる私。
恥ずかしい。
松本さんにあんな姿を見られるなんて。
口からだけじゃなくて、目からも鼻からも何か出てたもん。
これが後遺症ってやつ？
私の脳に何かあったのかな。
「私頭の病気だった？だから吐いたの？」
「頭が病気なのは先天性だろ」
……鬼。
真顔で言うな。
あいにく反論する元気はない。
「画像を見た限り脳に問題はねえよ。
嘔吐は造影剤のせいだろ」
「……」
「暫くここで寝てろ」
大丈夫なのかな、私。
寝てたら治るのかな。
お母さんのとこにチラッと顔を出そうかなと思っていたけど、私の方が先にあの世に行っちゃったりして。
松本さんはデスクの丸椅子に座って、タブレットを見ている。
SNSでもやってるのかと思ったら、チラッと見えたのは英文。
こんな時でもお仕事なんだ？
忙しいのにこんなとこまで付き合わせて。
私って最低。
「忙しいなら帰っていいよ……」
「黙って寝てろ」
「だって……」
「何？構って欲しいの？」
デスクにタブレットを置いた松本さんが椅子ごと近付いて来る。
グッタリする情けない私に、綺麗で賢い松本さん。
血が繋がってる筈なのに、何故こうも違うんだろう。
「ごめんなさい……
お仕事の邪魔して……」
「別に、今日は元々休みだったし」
「私が死んだら海に散骨してね……」
「アホなこと言ってないで寝ろ」
「だって病気なんでしょ、私」
「安心しろ、何かあっても俺が治してやる」
「本当に……？」
「信じろ」
松本さんが私の手を握る。
あったかくて大きな手。
安心する。
甘えたくなってしまう私は狡いのかな。
お兄ちゃんなんだもん、いいよね。
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yuko(プロフ) - オム翔さん» オム翔ちゃん、感想ありがとう♪その映画見たことない〜！あれも先生が生徒にチューしてたよね？あんな可愛い生徒がいたらやってまう気持ちもわかるけど。←なぜ先生目線ｗ最後ハッピーエンドだった？櫻井先生帰らないでほしかったね(´；ω；`) (2018年10月5日 0時) (
レス) id: 002ad326f1 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ゆりさん» ゆりちゃん、感想ありがとう♪先生も松本さんもかっこいいし素敵だし、どっちも好きだからどっちも選べないよね(笑)！贅沢な悩みだわ〜だから妄想ってやめられない(〃▽〃)生徒×教師も兄×妹も同じく禁断だしね。イケナイことばっかりでドキドキしちゃうねｗ (2018年10月5日 0時) (レス) id: 002ad326f1 (このIDを非表示/違反報告)
オム翔 - 今更ながら生田斗真君の先生！好きになっても〜を見ててなんかいろいろ重ねて読んでたらキュンキュンが増しました笑笑心配してきてくれる先生はやっぱり優しいです！でも、待っててって言ったら待っててほしかったな〜プレゼントを渡す日が来るといいですね！ (2018年10月1日 0時) (レス) id: 1863dc6a09 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - いやぁ〜イイ男二人に守られてて、そりゃどっちを選ぶか迷いますよね(笑)櫻井先生も本当に心配してくれてた！(人´▽`*)待っててって言ったのに、まさか松本さんが何か言った？！でも松本さんは松本さんで一番守ってくれるしなぁ〜(*ﾉд｀*)σどっちも選べないですよ〜 (2018年9月27日 23時) (レス) id: 7082127890 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ゆきままさん» ゆきままちゃん、感想ありがとう♪なんで桃太郎だったんだろうな(笑)お母さんとの思い出の絵本が桃太郎だったりしてね。truth、もうTVでは見られないと思ってたから嬉しかったよー！ (2018年9月27日 0時) (レス) id: 002ad326f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2018年8月25日 1時
