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カズくんが潤んだ瞳を私に向ける。
「ごめんね、A。
自分の気持ちばっかり押し付けて、Aのことを考えられなかった。
Aが何でも言うこと聞いてくれるから調子に乗って、Aも俺のことを好きになってくれたんじゃないかって勘違いして……」
「それは私がいけなかったの。
自分の行動がカズくんを傷付けてるなんて全然気付かなかった」
「ううん、Aは悪くないよ」
カズくんは首を振る。
端正な顔に、穏やかな表情を浮かべた。
「あの人に言われて目が覚めた。
俺は自分を押し通そうとするだけの、ただのガキだったんだよ」
私は……私は。
それでもいいと思ってたの。
カズくんが望むようにすれば、それが償いになるんじゃないかって。
でも、気付いてしまった。
それは逆に私のエゴなんだって。
結局、私はカズくんを二度も傷付けた。
一番傷付けたくなかった人を、二度も。
「あんな人が側にいたら、俺なんかどうでも良くなるのもわかるよ。
Aの好きな人ってあの人なんでしょ？」
「え、松本さん？
違うよ、あの人はそんなんじゃなくて」
「いいよ、わかってる」
カズくんは眉を下げて笑う。
違うのに。
だけど、これ以上否定するのも無駄な気がして、私は黙って下を向いた。
「今までありがとう、A。
一緒にいて楽しかった」
「私もだよ……」
これで終わりなんだ。
カズくんとはもう、これで。
気のきいた台詞も思い付かない。
たくさんありがとうって、ごめんなさいって伝えたいのに、浮かんでは消える言葉達は喉に引っ掛かって出て来てはくれない。
苦しい。
別れを望んだのは私なのに。
カズくんの瞳は、初めて会った時とずっと変わっていない。
透き通るビー玉のように綺麗なのに、あの日も今も、私の姿は歪んで映る。
カズくんにこんな悲しい顔をさせている私は、酷い人間だ。
「行って、A。
じゃなきゃ俺、泣いちゃう」
冗談めかして言うけど、笑えなかった。
ごめんなさい、カズくん。
大好きだったのに、私は無意識に貴方を壊そうとした。
唇を噛み締めて、席を立つ。
私は逃げるように店を出た。
立っているのがやっとだった。
指先がカタカタと震えた。
「お帰り」
お店のすぐ側に停めてあった車から、松本さんが降りて来た。
松本さんの腕が、私を引き寄せた。
その胸の中で、私は泣いた。
こんな時だって、私は人に甘えてばかりだ。
狡くて卑怯で、どうしようもない奴だった。
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yuko(プロフ) - オム翔さん» オム翔ちゃん、感想ありがとう♪その映画見たことない〜！あれも先生が生徒にチューしてたよね？あんな可愛い生徒がいたらやってまう気持ちもわかるけど。←なぜ先生目線ｗ最後ハッピーエンドだった？櫻井先生帰らないでほしかったね(´；ω；`) (2018年10月5日 0時) (
レス) id: 002ad326f1 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ゆりさん» ゆりちゃん、感想ありがとう♪先生も松本さんもかっこいいし素敵だし、どっちも好きだからどっちも選べないよね(笑)！贅沢な悩みだわ〜だから妄想ってやめられない(〃▽〃)生徒×教師も兄×妹も同じく禁断だしね。イケナイことばっかりでドキドキしちゃうねｗ (2018年10月5日 0時) (レス) id: 002ad326f1 (このIDを非表示/違反報告)
オム翔 - 今更ながら生田斗真君の先生！好きになっても〜を見ててなんかいろいろ重ねて読んでたらキュンキュンが増しました笑笑心配してきてくれる先生はやっぱり優しいです！でも、待っててって言ったら待っててほしかったな〜プレゼントを渡す日が来るといいですね！ (2018年10月1日 0時) (レス) id: 1863dc6a09 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - いやぁ〜イイ男二人に守られてて、そりゃどっちを選ぶか迷いますよね(笑)櫻井先生も本当に心配してくれてた！(人´▽`*)待っててって言ったのに、まさか松本さんが何か言った？！でも松本さんは松本さんで一番守ってくれるしなぁ〜(*ﾉд｀*)σどっちも選べないですよ〜 (2018年9月27日 23時) (レス) id: 7082127890 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ゆきままさん» ゆきままちゃん、感想ありがとう♪なんで桃太郎だったんだろうな(笑)お母さんとの思い出の絵本が桃太郎だったりしてね。truth、もうTVでは見られないと思ってたから嬉しかったよー！ (2018年9月27日 0時) (レス) id: 002ad326f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2018年8月25日 1時
