401 日記 ページ28
何故だろう。
誰に何と言われても自分を責めることしかできなかったのに、櫻井先生の言うことだけは素直にきける。
それはきっと、先生も私と同じ痛みを経験しているから。
想像や憶測で物事を語ることはできるけど、実際に体験した人が言うのとは訳が違う。
好きな人と二度と会えないという絶望は想像を絶するもので、こんなにも心を打ち砕くものだった。
先生もこんなに辛かったのかな。
どうやって乗り越えて来たんだろう。
それとも、今でもまだ苦しんでいるのかな。
ひとしきり泣いて、陽が落ちかけてきた頃。
腕を緩めた先生が、「もうこんなことはしないって約束してくれ」って言う。
自分のことは許せない。
多分、一生。
私は呻き苦悶しながら、これからも呼吸をしていかなければならない。
その覚悟も、まだできてはいないけれど。
だけど、先生がそう言うなら従おうと思う。
私が首を縦に振ると、先生もやっと安心したように頷いた。
櫻井先生は、私を探していたと言った。
ここは寒いから場所を移そうと、私達は海から離れた。
先生は私の手を引いてゆっくりと歩く。
空を覆っていた鉛色の雲はいつしか消えていて、海は夕焼けに赤く染まっていく。
振り返ると、満ちてきた潮が私の足跡を消していた。
まるで早くここから去れと言っているかのようだった。
帰り道は、私が歩いて来た獣道とは別にあった。
少し遠回りになるけど、崖のような坂よりは平坦な道。
民家の庭を横切るような砂利道で、先生は何故こんな道を知っているんだろうと不思議に思った。
学校の敷地内に戻って、先生は私を車の後部座席に乗せて「待ってろ」と言った。
暫く経って戻ってきた先生は、私の荷物を持っていた。
運転席に乗った先生は、エンジンのキーを回す。
「先生……？」
「日野にって預かった物があるんだ」
それだけ言って、櫻井先生は車を発進させた。
預かった物？
何だろう。
そして、何処へ行くんだろう。
着いたのは、学校から少し離れた住宅街。
月極駐車場に先生は車を停めた。
促されるままに車から降りる。
「すぐそこだから」
先生が指差したのは、小さなアパート。
あれは……もしかして、先生の家？
え？
なんで？
あからさまに動揺する私の手を、櫻井先生が再び捕らえる。
「行くぞ」
歩みを進める先生に、私は戸惑いながら付いていった。
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yuko(プロフ) - yuriyuriさん» yuriyuriちゃん、感想ありがとう♪こんなにかっこいい櫻井先生を見せられても松本さんが好きなのねｗｗ出してあげたいけど次回も出番がないのよ、ごめん！移行に時間がかかっちゃってごめんね、もっとサクサク更新したかったのに(T_T) (2018年2月2日 0時) (
レス) id: c2650238d0 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ゆりさん» ゆりちゃん、感想ありがとう♪最近の流行はよくわからないね(><)その場のノリで付き合っちゃうのかな。雪、また降るみたいだけど大丈夫？こないだのニュースも駅が人で埋め尽くされてて、あの中で急にトイレ行きたくなったら地獄だな…とか思った。。 (2018年2月2日 0時) (レス) id: c2650238d0 (このIDを非表示/違反報告)
yuriyuri(プロフ) - 櫻井先生(T . T) カッコいいです(´Д` ) ハッキリと言って、追い返してくれるなんて(´Д` ) でも、ごめんなさい笑 私は松本さんが好きで、応援しているのでごめんなさい笑笑 松本さん出てこないかな〜笑 また続き楽しみにしてますね！ (2018年1月24日 18時) (レス) id: d62e03d883 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 公開告白流行ってるって私もテレビで見ました！色々ビックリですよね…Σ(゜Д゜)先生の登場がナイスタイミングで惚れます(〃_ _)σ雪には本当に参りました！雪に慣れていない地域なので毎度大事ですΣ(×_×;)雪が降る度にニュースになります(笑) (2018年1月23日 16時) (レス) id: aebdb910e0 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - よしみなさん» よしみなちゃん、感想ありがとう♪悲しいこともたくさんあるけど、その分手を差し伸べてくれる人もたくさんいる…というのを感じて貰えて良かった(´∀`)櫻井先生ももちろん出て来ますよ〜お待たせしちゃってごめんなさい！ (2018年1月23日 0時) (レス) id: c2650238d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2017年12月14日 1時
