12 素敵なデート、その結末 ページ12
ごはんはどれも美味しくて、夜景は綺麗。
雅紀くんとの会話は楽しいし、彼の笑顔にキュンキュンしながら幸せな時間を過ごした。
二宮さんのことなんかすっかり頭から飛んでいたけど、サラダにほぐしたささみがのっていたのを見て、ふと彼のことを思い出した。
私、お邪魔だったのかなあ。
二宮さんって雅紀くんのことが大好きだよね。
あんなに噛み付いてくるなんて。
不貞腐れて帰っちゃったけど、大丈夫かなあ。
「そういえば二宮さんってどこに住んでるの？」
「隣だってよ」
「隣……のマンション？」
「ううん。隣の部屋」
……え？
隣？
嘘、隣！？
だから昨日のお風呂の話をしてたの！？
ギャーッ！
何処から音漏れしたんだろ！？
換気口？
壁ってそんな薄かったっけ！
アワアワする私に雅紀くんはまるで気付いちゃいない。
「カズさあ、ちっちゃい頃からずっと一緒で。
兄弟みたいに育ったんだよね」
「そそそそっかあ……
えっと、雅紀くんがお兄ちゃん的な？」
「そ。アイツは俺にいつもくっついて歩いてた。
でも、高校の頃かなあ。突然いなくなっちゃって」
「親の転勤でお引っ越しとか？」
「んー、何だったっけなあ。
すごくショックだったのと悲しかったのは覚えてる」
へえ、そうだったんだ。
そして二宮さんとはとにかく仲良しだったのね、昔から。
二人の状況はよくわかった。
でもだからって、私に嫉妬するほど？
二宮さんは私と張り合って何だっていうんだろう。
「『まあくんのことなら何でも知ってる』ってドヤってたよね、二宮さん」
「バカだねー、カズ」
フフッて雅紀くんが笑う。
「今はAの方が俺のことを知ってるのにね」って。
彼の「カズ」という寝言はカズ子やカズ美ではなく、二宮さんのことだったんだろうな。
ならば何の問題もない。
っていうか、一瞬でも雅紀くんを疑った自分が恥ずかしい。
雅紀くんはこんなに私のことを大事にしてくれているのに。
二宮さんがお隣かあ。
不思議な縁だなあ。
雅紀くんの大切な友達なら、私も二宮さんと仲良くなれるといいな。
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もここ*(プロフ) - ワンコは予想外でした！カズは亡くなってるのかな、って思ったけどまさかのワンコ！それを知って思い返せば、おねしょとか看病とか…ん？って読んだ時に感じた違和感が納得に変わって凄いって感激。読了後のほわほわ感が半端ない(●≧艸≦)素敵なお話をありがとう！ (2019年3月13日 8時) (
レス) id: a563d1ab23 (このIDを非表示/違反報告)
卯奈 - あああ〜！最高な物語です！最後のは予測不可能です。独特な発想で新しい物語、素敵です！素晴らしい物話ありがとうございました！ (2018年1月14日 16時) (レス) id: 2ee62e6d6e (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 一気読みしてしまいました。(*´∇｀*) 和くんは何時もどんなときも、形を変えながら依り代を変えながら、時を越えても大好きな雅紀君に寄り添って行くのですね。( 〃▽〃) この主人公ちゃん大好きです。ヽ(*´▽)ノ♪ (2018年1月11日 20時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ゆりさん» ゆりちゃん、感想ありがとう♪カズ＝犬を予想していなかった！？冒頭からバレバレだと思ってたけど違ったんだね(笑)プロポーズしてくれたよ、私も雅紀くんに言われたいｗこちらこそいつも読んでくれてありがとう！また新しいお話が浮かんできたので両立頑張ります♪ (2018年1月7日 10時) (レス) id: c2650238d0 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ﾅｵさん» ﾅｵちゃん、感想ありがとう♪そうなんだよ！だから最初からカズはまあくんの言うことが絶対だったし玄関で帰りを待っていたりと犬モード全開だったの！忠犬だよ〜まあくんにとって主人公が一番だからカズも従うはず。櫻井カップル？考えてもみなかった！ (2018年1月7日 10時) (レス) id: c2650238d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2017年12月7日 7時
