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ひとつだけ空いていた小さな会議室に、長瀬さんを通す。
向かい合って座る俺と長瀬さん。
「何ですか、話って」
「まあそう焦るなって、俺と翔の仲じゃん」
どういう仲だよ。
これから出張なのを、わざわざ足止めしてまでする話ってなんだよ。
訝っていたら、長瀬さんがガタンと音をたてて椅子に座り直す。
それから勢いよく俺に向かって頭を下げた。
「お願いだ、翔！
Aちゃんを辞めさせないでくれ！」
は…？
辞めさせないでくれって…
仕事のことか…？
「うちの会社にとってAちゃんは必要なんだ。Aちゃんのお陰で売上は伸びたし、お客さんからも信頼されてるし…
とにかくうちからAちゃんを奪わないでくれ、頼む！」
長瀬さんは何だか必死に訴える。
俺は突然のことに、呆気に取られていた。
「翔も一緒に仕事してたんならわかるだろ？
あの子は優秀だって」
「そりゃ…まあ…」
「お願いだよ、一生のお願い！」
そんな…
俺に頭を下げるほどなのか…？
そんなにAは必要とされているのか…？
「長瀬さん…」
「お願いします、櫻井社長！」
「あの…わかりましたから、頭を上げて下さい」
「マジで！？わかってくれた！？」
顔を上げた長瀬さんは、嬉しそうに目をキラキラさせた。
「よかったー！助かった！」
「助かった…？」
「助かるよ、Aちゃんが居なくなっちゃったらうちの会社ヤバイもん」
「言い過ぎでしょう」
「いいや！お前は何もわかっちゃいない！」
長瀬さんが、俺にビシッと指を差した。
「何なんすか…」
「お前なあ、あんな美人でいい子で賢くて仕事の出来る女子が他にいると思うか？」
「はあ…？」
「さらに言えば抱き心地もよさそうだし！」
「ひっ…人の嫁をやらしい目で見るなっ！」
「お前には勿体無い！
泣かすんなら俺が貰うぞ！」
「誰がやるか！」
「だったらもっとちゃんと見てやれよ」
「あぁ？」
「このままだと捨てられるぞ、翔」
哀れむような目で俺を見る長瀬さん。
何を言い出すんだよ。
捨てられるだなんてふざけんな！
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yuko(プロフ) - ぴのさん» ぴのちゃん、感想ありがとう♪長瀬さん大人気！かっこいいよね、優しいし情に厚いし。不器用な社長とは大違いだけどそんな社長が好き（笑）主人公は櫻井家の嫁というプレッシャーと戦ってるんだろうね、家事も育児も完璧にだなんて気が狂いそう。 (2017年2月2日 0時) (
レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - もこさん» もこちゃん、感想ありがとう♪ほんとにね、イイ男が多すぎのうらやましすぎ（笑）大丈夫、仲直りさせるから！社長のお話はハッピーエンドじゃなくちゃね。 (2017年2月2日 0時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - mikkyさん» mikkyちゃん、感想ありがとう♪素敵だよね、長瀬さん！しかもかっこいいし、身近にあんな人がいたらいいのに〜！ (2017年2月2日 0時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - かずきさん» かずきちゃん、感想ありがとう♪長瀬さんできた人だよね、二人のことを心配してくれて。あとは翔さんが素直になるだけ！ (2017年2月2日 0時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - 蓮さん» 蓮ちゃん、感想ありがとう♪うふふ、盛りだくさんだなんてありがとう！主人公に弱い翔さんが好きすぎてお話がなかなか終わらないよ、どうしよう（笑） (2017年2月2日 0時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2017年1月6日 1時
