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あいつ。
本当に子守唄を歌う気だろうか。
だとしたら、相当だな。
可笑しいのと、変なのと、ムズムズするのと。
何なんだ、この気持ち。
悩んでいたら、理紗が戻って来た。
いつもの眼鏡姿で。
「理紗」
「…はいっ！？あ、お水ですね！？」
ドタドタドタ。
バタンガタン、ゴトン！ゴロゴロゴロ…
やかましい。
慌てすぎだっつーの。
「どっ！どうぞっ！」
「あぁ、ありがと」
やっぱり可笑しいな、こいつ。
だけど俺も。
なんだか変だ。
渡されたペットボトルの水を一口飲んで、突っ立ったまま動かない理紗の腕をとりあえず引いて座らせた。
「ひえっ！」
「まあ座れ」
「はい…」
「なあ…俺さあ、なんか変」
「えっ？」
「さっきから落ち着かないんだけど」
膝を抱えたまま理紗を見上げたら、うっ！って理紗が息を飲んだ。
「何だよ」
「駄目です松本さん…上目遣いとか…」
「は？」
「可愛すぎます、かっこいいのに可愛いとか私の許容範囲を越えてます！」
急にぺらぺらと理紗が喋りだした。
「この座り方とか！こんな人が道端に落ちてたら100パー連れ去られます！
ロンドンの女は意外と強引です、しかも敵は女だけじゃありません、男もメロメロです、こんな松本さんを見たら！」
「何言ってんの…」
「本当です！今松本さんがうちにいるってだけでもう信じられないのに、そんな顔されたら私は一体どうしたら」
「少し黙れ」
理紗のおでこをべしって叩いたら、目を丸くしてぴたりと口をつぐんだ。
緊張してんだろうな、こいつも。
何だか急に、理紗のことが可愛いなあって思えてきた。
眼鏡を外してやって、ゆっくりと顔を近付けたら。
理紗がぎゅうって目を閉じる。
なんだよそれ。
中学生かよ。
キスをして、理紗の顔をじっと見ていたら。
固く閉じていた瞳が開いて、涙がぽとりと落ちた。
「あたし…きっともうすぐ死にます」
「え？」
「今ので、一生分の運と幸せを使い果たしました…」
理紗は子供みたいに泣いた。
まだキスしかしてないのに。
なんだ？このピュアっぷり。
「今死なれたら困るんだけど」
「うっ…」
「犯人は俺だってことになっちゃう」
「松本さんです、犯人！」
「はあ？」
「罪名は…私の唇と心の窃盗罪及び心臓を止めた傷害罪」
「フフッ、バカだね」
理紗がまた喋り倒しそうだったから、俺は彼女の唇を塞いだ。
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さーちゃん - あと、幼馴染みも大学生の相葉君もすてきだと思います。よかったら、お友達になってくれませんか? (2017年1月6日 20時) (
レス) id: 9412fa705f (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん - yukoさんの作品をよんで、どれもすてきだなと思います。一番は相葉君の小説が好きです。会社員の相葉君もパティシエの相葉君も大好きです。高校で先輩の相葉君と後輩の主人公で卒業後は美容師の専門学校に通う相葉君を書いてほしいです。 (2017年1月6日 20時) (レス) id: 9412fa705f (このIDを非表示/違反報告)
しょうまい。(プロフ) - yukoさん» 書いてくださるんですね！楽しみにしてます(*´艸`*) (2017年1月5日 23時) (レス) id: 56364eb5ea (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - さねさん» さねちゃん、感想ありがとう♪お返しのチュー？二宮くん、実はオラオラ系だからね。←好きｗ可愛いふたりを好きになってくれてありがとう！社長のお話も書きます！ (2017年1月5日 22時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - kiraさん» kiraちゃん、感想ありがとう♪はじめまして！嬉しいです、ありがとう！お話は一応時系列に並んでいて、次は３人家族になった櫻井家のお話になります。離れていた頃の社長の様子は、社長自身の話や二宮くんの回想で既にちょこっと書いていますので、それでお許し下さい。 (2017年1月5日 22時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2016年10月10日 0時
