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初めて入った翔くんちは、なんだか雑然としていた。
物が少なくていつもスッキリ片付いている雅紀くんちとは全然違う。
インテリアはおしゃれ。
ソファも照明も、こだわって選んでいる感じがする。
昨日はここに、あの人が来たのかな。
本当は私が来るはずだったのに。
あの人はどこに座って、何をしたんだろう。
その次の日、同じ場所に、私がいるなんて。
翔くんがソファを指差して言う。
「そこ、座って？」
「いい…」
私は首を振る。
座るほど長居するつもりはない。
なんなら玄関先でよかったのに。
翔くんが溜め息をついた。
「あのさ…」
「…」
「本当に悪かったと思ってる」
私に向き合って立って、翔くんが謝ってきた。
「香澄とはちゃんと別れてなかったんだ。
曖昧なままだったから…」
香澄さんって言うんだ？あの人。
ユメちゃんが言っていたとおりの名前だ。
翔くんの、想い人。
別れた後も、お互いに諦め切れないままで…？
でも。
次の翔くんの言葉は、意外なものだった。
「でも昨日、もう会わないって話した。
彼女がいるからって」
もう会わない？
彼女がいる…？
それって、私のことだよね？
翔くんと香澄さんは、よりを戻した訳じゃないの？
あの時、翔くんはすごく動揺してた。
私よりも、香澄さんに心が動いていたはずなのに。
「俺はAとちゃんと向き合いたいんだ。
昨日、あんな態度を取っちゃったことは反省してる」
「嘘だよ…」
「嘘じゃないよ」
「じゃあどうして追い掛けて来てくれなかったの？
どうして私を放置してたの？」
「それは…突然だったから訳わかんなくて」
嘘。
そんかはずないよ。
訳がわからなくなったからって、彼女を放って元カノに構う？
「翔くんが好きなのは私じゃなくて、あの人なんでしょ？」
「違うよ」
「そんなこと言われても、信じられない」
「何だよ、Aは俺と別れたいの？」
「そうじゃないよ！
けど…別れようって言われるんだと思って…」
私は、翔くんとの別れを覚悟した。
それで、雅紀くんと…
なのに。
思っていたのと違う。
翔くんは、私をどうしたいの？
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yuko(プロフ) - Ma Hoさん» MaHoちゃん、感想ありがとう♪読んでくれてありがとうね。爽やかさが完全に消えたお話だけど、ブラックな櫻葉も楽しんでくれて嬉しい！主人公はますます追いつめられますねえ…ﾑﾌﾌ。今後もお付き合いよろしくね☆ (2016年10月18日 1時) (
レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - しずくさん» しずくちゃん、感想ありがとう♪読んでくれてありがとね！厳しいよね、仕事中も翔くんの厳しい目が…雅紀くんの誘惑の目が…ヒイー！引き込まれたとか嬉しい言葉をありがとう！移行後も読んでくれると嬉しいな☆ (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - 皐さん» 皐ちゃん、感想ありがとう♪そうそう、そういうことだったのよ！雅紀は全てを知っていた…ほんと怖い。主人公の立場だったら蘇生堂へ行くたび挙動不審になりそう。しかしこれは妄想だから、二人に重く想われる主人公が羨ましい(笑) (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - わたあめさん» わたあめちゃん、感想ありがとう♪嬉しすぎるだなんてそんな、恐縮です(*^_^*)ブラックな櫻葉が受け入れられて嬉しいな☆これからも攻めますよ。移行先でもお付き合いよろしくね！ (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - きよしさん» きよしちゃん、感想ありがとう♪黒い櫻葉はお好みですか(//Д//)？よかった、受け入れて貰えてる！更新頑張ります！ (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2016年9月20日 0時
