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驚いて、その場に立ち尽くす私に、雅紀くんが言う。
「なんで…」
その目は、私を責めるように凝視する。
「なんで避けるの？俺の事」
なんでって…
だって。
雅紀くんと私は、話しちゃいけないって思って。
翔くんに、嫌な思いをさせちゃダメだって思って。
雅紀くんなら、わかってくれるでしょ？
「傷付いた」
「…ごめん」
「翔ちゃんも俺に冷たいしさ。話し相手、カズしかいないじゃん」
雅紀くんが、悲しそうに笑う。
私のせいで、翔くんと雅紀くんの仲は壊れた。
私は雅紀くんに、酷いことばっかりしてる。
雅紀くんちの私の部屋だって、出て行ったきりだ。
「ごめんね、雅紀くん…」
「ん？」
「荷物、結局置きっぱなしで…全然取りに行けなくて…」
「ああ。いいよ、いつでも」
本当は、早く雅紀くんの家から引き払うべきなのに。
雅紀くんと会うなって翔くんに言われた手前、足が遠のいていた。
だけど、そろそろいい加減にしないとなあ。
でも、どうしよう。
翔くんちに私のベッドを置くほどのスペースはないし、実家に送り返したらお父さんに何を言われるか。
翔くんの家を出て一人暮らしをすればいいのだけど、翔くんにそれを言うたび、のらりくらりとかわされる。
よくわからない。
翔くんの考えていることが。
「A、幸せ？」
「え…？」
「翔ちゃんのとこに居るんでしょ、今」
「うん…」
どこから聞いたんだろう。
それともあの日、私がそんな話をしたんだっけ。
雅紀くんには知られたくなかったのに、なんて。
どうしてこんな風に思ってしまうんだろう。
「Aらしくいられてる？」
「私らしく…？」
どういうことだろう。
質問の意図がわからなくて、私は答えに詰まる。
「綺麗になったなあって思った。
翔ちゃんと付き合ってるんだもん、そりゃあそうだよなあって」
「…」
「でもさ、無理してない？」
「え…」
「頑張り過ぎて、疲れてるんじゃないかってさ…
余計なお世話かもしれないけど」
どうして。
雅紀くんは、どうしてわかってしまうの。
翔くんの隣にいても恥ずかしくないようにしなきゃって、私は必死で。
毎日、息が詰まるほどだったことを。
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yuko(プロフ) - Ma Hoさん» MaHoちゃん、感想ありがとう♪読んでくれてありがとうね。爽やかさが完全に消えたお話だけど、ブラックな櫻葉も楽しんでくれて嬉しい！主人公はますます追いつめられますねえ…ﾑﾌﾌ。今後もお付き合いよろしくね☆ (2016年10月18日 1時) (
レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - しずくさん» しずくちゃん、感想ありがとう♪読んでくれてありがとね！厳しいよね、仕事中も翔くんの厳しい目が…雅紀くんの誘惑の目が…ヒイー！引き込まれたとか嬉しい言葉をありがとう！移行後も読んでくれると嬉しいな☆ (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - 皐さん» 皐ちゃん、感想ありがとう♪そうそう、そういうことだったのよ！雅紀は全てを知っていた…ほんと怖い。主人公の立場だったら蘇生堂へ行くたび挙動不審になりそう。しかしこれは妄想だから、二人に重く想われる主人公が羨ましい(笑) (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - わたあめさん» わたあめちゃん、感想ありがとう♪嬉しすぎるだなんてそんな、恐縮です(*^_^*)ブラックな櫻葉が受け入れられて嬉しいな☆これからも攻めますよ。移行先でもお付き合いよろしくね！ (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - きよしさん» きよしちゃん、感想ありがとう♪黒い櫻葉はお好みですか(//Д//)？よかった、受け入れて貰えてる！更新頑張ります！ (2016年10月18日 1時) (レス) id: 7b49a3b518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2016年9月20日 0時
