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「ったく。油断も隙もない」
祐吾が出ていったドアの方へ鋭い視線を向ける中島くん。
「何を忘れたの？」
「ああ、嘘です」
「へ？」
「帰ろうと思ったら祐吾さんが入って行ったのが見えたんで、戻って来ました」
「……なんで？」
「なんで。なんででしょうね」
あれ？なんか怒ってる？
ちょっと言葉に刺が。
「で？先輩は何してんの？」
「何って仕事……」
「もう帰りますよ、はい電源オフ！」
「ちょっ……何すんのっ！」
「どうせ頭回ってないんでしょ、残るだけムダです」
勝手に片付け始める中島くん。
私の抵抗も虚しく丸め込まれて、気付いたらフロアの電気まで消されていた。
会社を出て、私の前をスタスタ歩いていく中島くん。
「あの……」
「何？」
「中島くん、駅あっちじゃ」
「Aさんの駅まで送ります、また祐吾さんに捕まるといけないんで」
「あはは、そんなのないって」
「いいから黙って歩く！」
ヘラヘラしてたら怒られた。
何故だ。
そういえば、今日はちゃんと家に帰ったのかなあ、椿。
祐吾もこんな時間まで残業してちゃダメじゃん。
早く帰って仲直りしないと。
中島くんは本当に駅まで送ってくれて、私は終電よりも前の電車で帰った。
雅紀さんに会いたいなあ。
今日はお店忙しかったのかな。
連絡を忘れてたことを思い出して、家に着いてバッグからスマホを取り出したら、ちょうど雅紀さんからのメッセージが表示されていた。
『お疲れ様。もう帰った？』
以心伝心みたいで嬉しい。
クタクタだったのに途端に目が冴えた。
さっそく返事を送る。
『今家に着いたよ。雅紀さんもお疲れ様』
『遅くまで大変だね』
『いつものこと、大丈夫』
『あ、そうそう。今日はタイムとレモンのケーキを作ったよ』
『美味しそう！いいなー』
『好評だった。次会う時に焼いて持っていくね』
『嬉しい、楽しみにしてるね！』
返信しながらアロマを焚く。
今日はベルガモットの爽やかな香り。
雅紀さんの髪の香りと似てる。
サッとシャワーをしてベッドに転がったら、体が吸い込まれるような感覚に陥る。
椿は元気になったんだろうか。
祐吾と仲直りしたかな。
色々気になることはあるのに、脳も体も眠ろうとして動いてくれない。
『おやすみ、Aちゃん』
雅紀さんからのメッセージにこたえることも出来ないまま。
私は眠りに落ちていった。
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にゃんこ - yukoさんの作品はどれもすてきです。特にお気に入りなのは相葉君の作品です。相葉くんの作品が一番好きです。リクエストですが、美容師の相葉君を書いてほしいです。 (2019年8月24日 1時) (
レス) id: 127aa39eab (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - 橘花さん» 橘花ちゃん、感想ありがとう♪お返事遅くなってごめんなさい。出てくる男性がイケメンでＳ傾向にあるのは私の趣味(笑)乗っかってくれて嬉しいな、ありがとう(о´∀`о)人型ジュンくん(笑)も超絶イケメンだよ！楽しんで頂けて何よりです！ (2019年4月29日 17時) (レス) id: c47c4e094e (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - オム翔さん» オム翔ちゃん、感想ありがとう♪お返事遅くなってごめんなさい。ナチュサボン雅紀さんもケンティーも気に入ってくれて嬉しい！あんな彼氏がほしいよね(笑)もう１つのお話も更新できてなくてごめんね、再開した際には覗いて貰えたら嬉しいです！ (2019年4月29日 17時) (レス) id: c47c4e094e (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - キミさん» キミちゃん、感想ありがとう♪お返事遅くなってごめんなさい。果たして潤くんなのかな(笑)？きっと潤くんだよね( ☆∀☆)満月の夜はイケメンパラダイスだから注意だね(笑)楽しく書けたので楽しく読んで貰えて良かったです！ありがとう！ (2019年4月29日 17時) (レス) id: c47c4e094e (このIDを非表示/違反報告)
yuko(プロフ) - ともさん» ともちゃん、感想ありがとう♪お返事遅くなってごめんなさい。ナチュサボン雅紀さんを楽しんでくれてありがとう(*´∀｀)ファンタジー要素を受け入れられるか不安だったのだけど嬉しいです！更新も遅かったけどお付き合いありがとうございました！ (2019年4月29日 17時) (レス) id: c47c4e094e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yuko
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=yashikonbu
作成日時：2019年2月21日 0時
