検索窓
今日:113 hit、昨日:285 hit、合計:58,815 hit

123話 ページ30

.







「あの様子じゃ、姉さんが私を殺すことなんてないと思うんだけどな…」






初遭遇で「まだ死ねない。その後なら好きに殺せ」と宣言してから私を殺そうとする素振りは見られなかった。拳銃突きつけてきたのは多分アメリカンジョークだ。怖すぎ。

割と好印象を残せたとは思っている。ジンに狙われないように配慮してくれてもいたし、きっと危害を加えてくることはない。そんな風に思ってしまうのは彼女を買いかぶりすぎだろうか。




「いっそ安室さんを連れて行けばいいのでは…」

「一人で行かれるよりはそっちのほうがマシです」

「ウェッ…聞いてたんですか」

「護衛としてもつけますし」

「それは心配いらないです。多分姉さんが守ってくれます」

「姉さん?」

「そのポストカードの差出人です」



そういうと安室さんはもう一度ポストカードの裏を見た。そしてそこに刻まれている文字を読むと怪訝な顔をし、目つきが鋭くなり、かと思えばため息を付く。…思っていた反応と違う。どういう心境なんだ?
コロコロ表情を変えて喋らなくなった安室さんの代わりに、口を開く。




「私じゃなくて安室さんが殺される気がします」

「なぜ?」

「私のことはまだ殺さないと思うので」

「…どういうことですか?」



カクカクシカジカと説明するがやっぱり彼は怪訝な顔。
私を疑っているわけではないけど、ちょっとヤバいやつだとは思われてそうだ。




「私が行かなかったら間違いなく危険ですしここは一先ず行ってみるのも手では?殺されるかは行ってみてから対処します」

「…………………………………………………僕も行きます。それでいいですね?」




長い沈黙の後の有無を問わぬ圧に頷き、とりあえず話が一段落したことに軽く息を吐く。流れで日程まで決まった。今週の土曜日、20時。安室さんが送ってくれるらしい。




「姉さんに一人増えたこと言えればいいんですけど、連絡先もってないんですよね」

「そんなの言わなくて大丈夫ですよ」

「その確信はどこから来るんですか」

「僕探偵なので」

「意味不明ですね」




.

124話 休憩→←122話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (209 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1863人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のうん。(プロフ) - あさん» ありがとうございます!待っていただいた分ゆっくりですが更新頑張ります💪 (3月12日 9時) (レス) id: fb28870297 (このIDを非表示/違反報告)
- 更新待ってたので嬉しいです、合格おめでとうございます! (3月11日 7時) (レス) @page27 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
のうん。(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます!前期は既に終わったので後期に向けて頂いたパワーで頑張りますね…!!作品もあと少しで再開できそうなのでそれまでお楽しみにです!! (2月29日 6時) (レス) id: 3d735eb946 (このIDを非表示/違反報告)
のうん。(プロフ) - とらべらーさん» 遅くなってしまいすみません…応援ありがとうございました!先日試験は終わり結果を待ちながら後期に向けて頑張っているところです。なるべく早く合格して更新できるように頑張ります! (2月29日 6時) (レス) id: 3d735eb946 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - あっという間に読んでしまいました!!!続きが楽しみです!!!大学合格しますようにー念を送っときます( ✧Д✧) ノカッ!!)))))))))))) (2月28日 20時) (レス) id: 8fa475efd3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:のうん。 | 作成日時:2023年5月13日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。