116話 ページ23
.
「私が好意を持っていないと？何を見てそう言うんですかねぇ？？」
「あぁ…すみません、言葉が足りませんでした。『恋愛』的な意味の好意です」
「あぁそれは皆無ですね」
私はガチ恋じゃないのでそれは全キャラに共通して言える。特に安室さんは実際に会ってからのほうがガチ恋意識が遠退いた。
少しは否定してくれても良いんですよと苦笑いを向ける彼は、一体どれほどの女性を落としてきたのだろうか。
安室さんが提案してきた『彼女の振り』作戦。別に彼女っぽくしなくてもいいらしい。ただ男装姿ではなくワンピースなどを着て、安室さんと仲良くしていればいいとのこと。そんなの仕事の邪魔にならないかと聞いたが、そこは配慮してあると言われた。
「というか、何で私が安室さんへの恋愛的興味皆無だって分かったんですか？」
「何となくですかね。たまに僕に向けてくる軽蔑の視線は絶対に本心だと思っていましたし」
「わーご明答ー」
「それに………紗綾さんは警察官だった彼が、今でも好きなんですよね？」
耳に入った言葉を咀嚼するのが酷く困難だった。やっとのことで意味を理解した瞬間、体がぴしりと固まる。
「私が…好き？誰を？？」
「ですから、先日亡くなられたとおっしゃっていた警察官の…」
「いやいやいやいやいや！！」
胸ぐらを掴みそうになったのは言うまでもない。
私が松田陣平を好きだと？そんなの許される事じゃないしガチ恋じゃないと再確認したばかりだろうが！！
やはり声が大きいと叱られる。しかし睨むことは忘れずに、言い残すことはあるかと冷淡な口調で尋ねる。
彼は何が悪かったのか分からないようで、『安室透ファンクラブ発覚事件』に次ぐ動揺を見せていた。
「え、違いましたか…？この前の話しぶりを聞くに亡くなられても尚愛し続けている感動的なストーリーかと思っていたんですが…」
「確かに好きですけど安室さんの言っている恋愛的な好きではなく家族や友人に向ける好きですよ分かります？友達います？？この前も憧れているって言っただけで別に好きなんて一言も言ってませんよね？？」
「分かりましたから落ち着いて下さい」
「落ち着いてられるか」
「落ち着け」
「(・д・)ﾁｯ…」
「舌打ちをしてるの丸聞こえですからね」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1864人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のうん。(プロフ) - あさん» ありがとうございます！待っていただいた分ゆっくりですが更新頑張ります💪 (3月12日 9時) (
レス) id: fb28870297 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 更新待ってたので嬉しいです、合格おめでとうございます！ (3月11日 7時) (レス) @page27 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
のうん。(プロフ) - あすかさん» コメントありがとうございます！前期は既に終わったので後期に向けて頂いたパワーで頑張りますね…！！作品もあと少しで再開できそうなのでそれまでお楽しみにです！！ (2月29日 6時) (レス) id: 3d735eb946 (このIDを非表示/違反報告)
のうん。(プロフ) - とらべらーさん» 遅くなってしまいすみません…応援ありがとうございました！先日試験は終わり結果を待ちながら後期に向けて頑張っているところです。なるべく早く合格して更新できるように頑張ります！ (2月29日 6時) (レス) id: 3d735eb946 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - あっという間に読んでしまいました！！！続きが楽しみです！！！大学合格しますようにー念を送っときます( ✧Д✧) ﾉｶｯ!！)))))))))))) (2月28日 20時) (レス) id: 8fa475efd3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のうん。 | 作成日時：2023年5月13日 18時
