77話 ページ33
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悪態をつきながら写真を見返す。
大きなケーキの前に嬉しそうに微笑むのは間違いなく私…なのだろうか。
…よく考えれば、私には姉がいる。
姉の可能性だってあるんじゃ、と思考していくうちに、『気づかないうちに+4歳！？信じる？信じない？？』みたいなドッキリの信憑性は薄くなっていた。
その後私の部屋は一通り見たが、特に何も見つからなかった。幼少期以降の写真だってもちろん。
誰かの意図によって隠されているようなものなら、どんな手を使ってでも見つけ出したいところなんだけどなぁ。
自室の捜索を諦めて隣の、姉の部屋に移る。
暫く使われていないことを主張するかのように軽くギギ、と鳴るドアは、私が大学の近くのアパートに住んでいる間にも、姉が帰ってきていないことを示唆していた。
姉妹だからといって無遠慮に荒らすのは少し気が引ける。
どうしよう、小学生の頃のラブレターとか入ってたら。気まずすぎないかな。
怪しいものが隠されていないと思われる、大きな扉から開けていこう。押入れ、クローゼット、引き出し。これだ。
スライド式の扉を開けて中を覗き込む。暗くて、冷たくて、少しカビ臭い匂いがした。…これも、私がこの家を出たときのまま。ただ布団やら衣類やらが詰められているだけだった。
次に花柄クローゼット。以前は中学時の洋服や制服が入っていた。ほんの少しの期待と諦めを胸にいざ取っ手を引く。
と、同時に
ﾊﾞｻﾊﾞｻﾊﾞｻｯ
「い"っ…!!」
痛い。いっっったい。無理に詰め込みでもしたのか、堰を切ったように雪崩が起こった。
因みに私の足に落ちたのは小さめダンボール。大きめダンボールの上に積み重なっていたものらしい。
見事にダンボールの角が小指に突き刺さったところで私の意識は完全に足に向いていた。
だから。
クローゼットの中に張り巡らされた写真に気がつくのに、数秒かかってしまった。
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のうん。(プロフ) - いやっっふぅぅさん» ありがとうございます！受験生になってしまい更新頻度が今まで以上に落ちるかもしれませんが、気長に待っていただけると幸いです！頑張ります！ (2023年4月23日 20時) (
レス) id: 1e9dfbc6fb (このIDを非表示/違反報告)
いやっっふぅぅ - めちゃくちゃ面白いです！！更新楽しみにしてます~頑張ってください！ (2023年4月23日 18時) (レス) @page36 id: 04070a48e1 (このIDを非表示/違反報告)
のうん。(プロフ) - アイリスさん» ありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです…頑張って更新するのでよろしくお願いします！！ (2022年4月8日 13時) (レス) @page17 id: 1e9dfbc6fb (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 面白すぎて一気読みしちゃいました！！続きを待ってます‼️ (2022年4月6日 14時) (レス) @page16 id: 45e9dfc0f9 (このIDを非表示/違反報告)
のうん。(プロフ) - たろ。さん» コメントありがとうございます。松田さんはキーパーソンですが、作者が今の山場に苦戦しているため出番がもう少し先になりそうです…気長にお待ち下さい！ (2022年3月19日 7時) (レス) id: 1e9dfbc6fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のうん。 | 作成日時：2022年1月20日 17時
