Episode25 友人 ページ27
***
「A氏〜〜〜！！！こっちだよ！」
『あ、高橋！』
指定された集合場所へ行くと、見知った顔が私を大声で出迎えてくれた。相変わらずな声量に苦笑いを零しつつ、私は眼鏡を掛けた彼の場所へ駆けていく。
「A氏元気してる？ま〜〜た夜更かしばっかしてない？？心配なんだが」
『大袈裟だって。もうしてないし大丈夫』
「なら良かった！なんか前より生き生きしてるし…何？最近いい事でもあったのん？」
『いい事…』
高橋の言葉に少し頭を捻る。
宝くじ……Tord……確かにいい事ばかりだ。あまり意識していなかったが、めちゃくちゃ幸運だな私。
今朝は少しギクシャクしてしまったが、仲も多分良好だし…うん、いい事いい事。
「おやおやおや？なんだねその顔は？？？まさか…いや、ついにA氏に恋人が？！」
『え、は、いや違う！！！！！！』
「じゃあ好きな人でも出来たのかな？」
好きな……人。
まあTordはキャラクターとして大好きだ。しかし異性として、一人の人間としてどう思っているかなんて考えた事が無かった。
＿＿“好きな人”の話題でTordが頭に浮かぶ時点で私は相当重症なのかもしれないが。
『＿＿いないよ。そんな人』
「当方を舐められちゃあ困るなぁ。これでも恋愛経験は豊富な方なんだぞ？ま、とりあえずあそこのカフェ入ろうや」
されるがままに近くの喫茶店へ押し込まれた私は、席に着いてすぐに彼から質問を受ける羽目になった。心做しかなんだかウキウキとした高橋の様子が少々腹立たしい。
「それで？その人とはどこまでいってンの？」
『あのさ、何度でも言うけどそんな人いないって……』
「ほーん？じゃあ数日前一緒に歩いてた赤いパーカーの外国人ニキは誰？」
え、見てたの？
「いやぁー服屋入ってったの見えたから声掛けようかと思ってたんだけどねぇ？楽しそうな2人を邪魔するなんて野暮なことできないしぃ？」
『ぅ……』
「……図星？」
これ以上隠しても無駄か。相変わらず他者の情報を握るのが早い彼を憎たらしく思いつつも、私はテーブルを見つめながら黙って頷く事しか出来なかった。
「あらあら、認めちゃったか。それじゃさっそくだけど、彼とはどういう関係なのん？」
『…………同居人』
クソ…楽しそうな顔しやがって……こっちの気も知らないで。恥ずかしい事この上ない。
「ンー…その様子じゃまだあんま進展してない感じ？純愛ンゴねぇ……」
『やめろ』
「まさかあんなどぎつい同人誌描いてるA氏がなぁ…」
『喧嘩売ってる？』
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ベンザチャン(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！！Tordと夢主の相性が抜群ですね！！！（？）無理せず更新頑張ってください！ (2023年1月25日 8時) (
レス) id: 7db4a09c58 (このIDを非表示/違反報告)
大祝 - お久しぶりですー!この作品大好きだったので更新嬉しいです! (2022年10月28日 17時) (レス) id: e74f7c17fb (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - いつも楽しみに待っていました！これからの展開を楽しみにしています！ (2022年10月28日 17時) (レス) @page29 id: e11f93c1d4 (このIDを非表示/違反報告)
omio(プロフ) - 更新待ってました！来る日も来る日もチェックさせて頂いていましたが本当に嬉しすぎてやばいです!!次の更新も心待ちにしてます！ (2022年10月27日 18時) (レス) id: 0610d9afb5 (このIDを非表示/違反報告)
ベンザチャン(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！相変わらずの豊富な語彙力羨ましいです…！無理せず更新頑張ってください！！ (2022年10月27日 8時) (レス) id: 05631b7c6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はちまき | 作成日時：2022年7月10日 21時
