【鬼滅の刃】夜凪、優しい男前だな

何で ページ11

胡蝶しのぶside







「いらっしゃいませー、お好きな席へどうぞ！」


「はい」


カフェの店員にそう言われ、夜凪さんと姉さんが見える席に座った。

メガネと帽子とマスクをしている為、怪しいとは思われてもバレないはず。そんな考えを抱いて2人の会話に耳を傾けた。


「───────嬉しいです。────の事で相談出来て」


「あら、私も手伝えて嬉しいわ。──の事ならなんでも言ってね」


周りの声がうるさくてよく聞こえない。

にしても姉さんは何を手伝うの？夜凪さんはなんで宇髄さんや私以外の人に助けを求めたの？

自分でも分かるほど不貞腐れてくるのが分かる。私は今、凄く可愛げがない。

一方、周りの客が姉さんと夜凪さんを見ているのが私からも分かった。


「ねぇあのカップルお似合いじゃない？」


その声が隣の席から聞こえ、思わずコップをガンッと置く。なんでこんなにもイラつくのか分からない。

ダメだ、落ち着け私。きっと姉さんと夜凪さんには何も無いんだから。

それに、私は今夜凪さんに嫉妬してるんだ、姉さんを取られたから、そうに違いない。

もう一度夜凪さんと姉さんの方をチラリと見ると、衝撃を受けた。


「──────胡蝶様」


夜凪さんがそう言ったと同時に姉さんに近づき…。


「え？」


思わず声が出た。あれは間違えない、夜凪さんが姉さんに接吻をした。

2人が離れれば、姉さんも笑顔。つまりそういう仲？

夜凪さんが言ってた好きな人ってもしかして。

頭が真っ白になる。いやでも、あ…でも、姉さんって凄く人気だし綺麗だし。

夜凪さんも人気だし。

2人とも凄く優しいし。

もしかしなくてもお似合い。


「すみません、会計をお願いします」


気づいたら、夜凪さんがそう言っていて、2人は席を立っていた。

店を出ていく姿を見て、私もすぐに店を出たのだった。

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