階段 ページ2
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「良い天気だね、宇髄」
「おう!ってこの会話に似たのしたろ」
「そうかなぁ…」
窓から青空の見える美術室。
顔の整った教師2人が椅子に座って談話をしていた。
宇髄天元と、夜凪Aだ。
「朝早く来て良かったね、授業前にゆっくりできて」
「あぁ、前世でお前と話せなかった分、少しずつ今世の時間を使って派手に話すぞ!」
「うん、そうだね」
夜凪と宇髄が笑い合えば、丁度鳴るチャイム。
「もうそろそろか、行くぞ夜凪」
宇髄の言葉に夜凪は頷いた。
・
2人が朝の職員会議に参加する為、階段を上がる。
「にしても、夜凪はよくモテるな」
「そんな事ないよ」
夜凪が宇髄の言葉を否定する。しかし実際のところは、さっきから歩いているだけであちこちから視線を感じていた。
宇髄は決してモテない方ではない。むしろ派手に人気を誇る。そして、宇髄以外のキメツ学園の教師も顔が良い。
だが、個性的過ぎるのだ、それはもう変人集団レベルで。その為、夜凪の様な少女漫画から出てきた様な男はモテる。
早速、女子生徒が寄ってきた。「夜凪先生ー!輩先生ー!」と二人を呼ぶ生徒。
夜凪が優しく挨拶をすれば、頬を赤らめた。
宇髄はそんな反応にため息をつく。そのため息は「誰これ構わず微笑むな」と言っているようにも感じた。
夜凪が女子生徒と話していると、不意に階段の上の方から声が聞こえる。
否…声と、風を切る音。
「─────ウハハハハ!」
「…あれ、嘴平君の声?」
夜凪そう呟き、夜凪は耳を立てる。宇髄は何かを察した表情だ。
夜凪が耳をよくよく済ませば、嘴平が攻撃する音と、それを避ける音。
つまり、2人いるのだ。
夜凪がそれを理解し、そちらを向いた。
次の瞬間。
一人の少女が階段から落ちてきた。
もう一度言おう、一人の少女が階段から落ちてきた。
そんな出来事に周りの生徒達が叫び声をあげる。そりゃそうだ、1歩間違えても間違えなくても被害が出るような落ち方だからだ。
だがしかし、夜凪はその少女に見覚えがあった。
「栗花落さん…!」
夜凪のその声に少女もハッとして目を合わせる。
夜凪は咄嗟の判断で、落ちてきた人物を間一髪拾うことが出来た。
「……すげぇな、生ラピュタじゃねぇか」
「あ、ははっ…親方、空から女の子が…ってあれ…栗花落さん…!?」
夜凪が一言ボケて栗花落の方を見れば、栗花落は驚いた表情でポロポロと涙を流していた。
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オビト - リクエストで無一郎と善逸が欲しいです。 (8月19日 7時) (レス) @page9 id: 9f5fba4099 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - 終わってしまって寂しいです (2022年7月31日 18時) (レス) @page19 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
wing(プロフ) - カナヲとひっついてほしいなぁ (2021年11月30日 6時) (レス) @page8 id: 18791fc809 (このIDを非表示/違反報告)
おと姫と愉快なサカナたち(プロフ) - 宇髄さんとくっつけて欲しい((( (2020年6月14日 18時) (レス) id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
作者 - きゅうりさん» 意見ありがとうございます!! (2020年5月1日 21時) (レス) id: d081f82bc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年4月25日 22時