六十六個目の飴*本音 ページ7
「…あれ。」
気が付いたら、空が赤くなっている。
周りを見ると、誰もいない教室に俺だけが座っていた。
またやってしまったか…。
「よいしょっと…。」
鞄を持ち、教室から出る。
外に出ると、暗くなっていく空に焦りを感じる。
早く帰らなくては。
「ワン!」
そう、イヌの為にーーって、"ワン"?
「イヌ!?な、何で。」
「クゥーン…」
駄目だったかと、頭を下げるイヌ。
いや、駄目じゃないが…。
「はぁ…ま、いいか。……イヌ、早く帰るよ。」
「ワン!」
イヌと共に小走りで走っていると、丁度俺の通り道に織姫ちゃんと夜一さんが見えた。
「…お、Aとイヌじゃな。おぬしらも来い。喜助に頼まれての。」
あまりにも真剣な表情なので、少し面白く感じた。
笑ってはいけない雰囲気だが。
「そっか。…すぐ終わる用件なら良いよ。」
「ワン」
どうせ、くだらない事を言われるのだろう。
最近は、ゆったりとした時間がないなと思いながら歩く。
まぁ、すぐ其処なのだが。
「…相変わらず、ボロいね。」
「ワン!」
そう言ってやるな、と夜一さんに一喝されてから織姫ちゃんと勉強部屋に入る。
ドンッと、岩の破壊された音が響く。
「…煩い。」
耳の良いイヌにとっては俺の何倍も辛かっただろう。
そっとイヌの頭を撫でる。
「夜一さん、浦原さん。話って何ですか。」
「わ、私も…気になります…。」
織姫ちゃんが、怖ず怖ずと此方にくる。
怖じ気付いてる織姫ちゃん可愛ーい。
「…先程、十一番隊の松本サンがここへ来ました。」
…誰だっけ。
……あ、胸が大きい人か。
「御存知っスよね?"王鍵"の話っス。今頃は班目サン達にも伝わってる頃でしょう…。」
説明が長すぎたので、茶渡君達の元へ行こうとしていたイヌを抱き上げる。
「駄目だよ、イヌ。」
「……ワン」
少しの間があった気がするが、放っておこう。
「…はい、あたしも…強くなりたいです…!」
織姫ちゃんの声に、素早く後ろを振り返る。
本音を全て言えば、それが思い通りになるだなんて考えていそうだと勘違いしてしまいそうになる。
頭の良さそうな浦原さんなら、きっとーー。
その言葉の先なんて、分かり切っていた。
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ブラック・クロクニル×××絶望王(プロフ) - あの間違ってたらごめんなさい 六十六個目の飴 本音の 松本の所属している隊が11番隊になっています 自分が間違ってなければ松本は10番隊ではないでしょうか？ (2016年9月18日 22時) (
レス) id: bbc0fa4355 (このIDを非表示/違反報告)
yasanekoko - チャッピー様、ありがとうございます!これから更に面白く出来るように頑張らせて頂きます!応援、ありがとうございます!! (2015年8月29日 21時) (携帯から) (レス) id: 8e0165f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
チャッピー - はじめましてー！凄く面白いです！更新頑張ってください応援してます！ (2015年8月29日 16時) (レス) id: 41870b5498 (このIDを非表示/違反報告)
yasanekoko - 暇人様、ありがとうございます!続きをなるべく早く更新していきます。頑張らせて頂きますね!! (2015年8月29日 8時) (携帯から) (レス) id: 8e0165f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
暇人 - 続きが楽しみです！！\(・∀・)/頑張って下さい！！ (2015年8月28日 19時) (レス) id: 565b3c163d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yasanekoko x他1人 | 作成日時：2015年8月15日 1時
