七十三個目の飴*黒い ページ14
…夢。
『とおさん、にげ‥‥、』
…夢なのか?
『‥A、来‥‥駄‥‥』
こんな現実じみたものが、夢か。
所々聞こえない言葉を聞こうとすればするほど、頭痛が酷くなっていく。
思い出してはいけないものなのだろう。
乱れてきた息を整え、意識を本当の現実に向けさせる。
目は開かない。
「(ナコルの仕業か…、彼奴の能力は何なんだろう。)」
耳をそばだて、眠っているフリをする。
…二人いるな。
「……ねぇ、本当にするんですか?……なのに、…」
まだ本調子ではないせいか、声が聞こえにくい。
でも、意外と近くにいる。
「あぁ。…石のためにも、Aの霊圧が必要なんだ。」
「…分かりまし、た。」
え、この声って藍染じゃないか。
そう思い、僅かだがナコルの能力が弱まったすきに目を開ける。
眩しい。
周りの白い壁に光が反射してくる。
「おや、お目覚めか。」
「はぁ…、何の御用ですかね。」
相変わらずニヤニヤとした藍染の表情に腹が立つ。
その藍染の手には、黒い玉。
何だ、あれ。
凄く、禍々しい。
目に見えない怪物のような、そういう不安定な感覚に襲われる。
…ただ、俺の霊圧と似ているのは何故だろうか。
「…流石、A君だね。もう同調しているのか。」
「"同調"…。」
確かに、その言葉が一番しっくりくる。
藍染が、その黒い玉を俺の体に寄せてくる。
ピリピリとした、嫌な空気が一瞬体の中を通っていく。
「ぐっ、ぉぇ…！」
「すぐに終わるよ。」
そういって、吐きそうになっている俺の体を押さえながら…。
黒い玉を体の中へと沈めてきた。
心臓が激しく喚き、筋肉が痙攣する。
声すら出ない、痛み。
身体の構造が変わっていく痛み。
「ぁ、ぁあああA!!」
「ナコル、手を出しちゃいけないよ。これは目に焼き付けておくべき光景だよ。」
異物が無理やり入ってきたのだ。
拒否反応が出るのもうなずける。
息のしていない喉を押さえながら、藍染の腕を払いのける。
(苦しい？)
誰だ。
(痛い？)
体の中から声がする。
藍染でもなく、ナコルでもない。
(かわいそうに。)
(A…。)
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ブラック・クロクニル×××絶望王(プロフ) - あの間違ってたらごめんなさい 六十六個目の飴 本音の 松本の所属している隊が11番隊になっています 自分が間違ってなければ松本は10番隊ではないでしょうか？ (2016年9月18日 22時) (
レス) id: bbc0fa4355 (このIDを非表示/違反報告)
yasanekoko - チャッピー様、ありがとうございます!これから更に面白く出来るように頑張らせて頂きます!応援、ありがとうございます!! (2015年8月29日 21時) (携帯から) (レス) id: 8e0165f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
チャッピー - はじめましてー！凄く面白いです！更新頑張ってください応援してます！ (2015年8月29日 16時) (レス) id: 41870b5498 (このIDを非表示/違反報告)
yasanekoko - 暇人様、ありがとうございます!続きをなるべく早く更新していきます。頑張らせて頂きますね!! (2015年8月29日 8時) (携帯から) (レス) id: 8e0165f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
暇人 - 続きが楽しみです！！\(・∀・)/頑張って下さい！！ (2015年8月28日 19時) (レス) id: 565b3c163d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yasanekoko x他1人 | 作成日時：2015年8月15日 1時
