相合い傘 ページ5
璃莉「はー... だるいなー」
文句を言いながらも、図書室のドアを開けた。
そこには、キラキラな笑顔をした黒川先輩が、大量の本を持って待っていた。
璃莉「え... まさか、これ全部...？」
奏「そうだ！ 修理する！」
いやいや、そんなキラキラな笑顔で言われても、ありすぎじゃない？
先輩の座高くらいあるよ？
璃莉「多くないですか？」
奏「フツーだ」
璃莉「えぇー... これが毎日...」
ガラガラガラ
図書室の少し年季の入ったドアが開いた。
唯斗「あれ？ 鈴川さん！」
璃莉「星田君！ どうしたの？」
唯斗「本を返しに... てか、鈴川さんこそ何で？」
璃莉「それがサー 図書委員やる事になってー」
唯斗「そうなんだ！ 大変だね それじゃ、頑張って！」
璃莉「うん！ ありがと！ バイバーイ」
奏「あれ、彼氏か？」
璃莉「ンなわけないでしょ」
奏「ふーん...」
そして、先輩の座高程あった本達は、キレイに無くなった。
璃莉「やっと帰れるー！」
ふと、時計を見てみると.時計の針は6時を指していた。
璃莉「え！？ もう6時！？」
いつもなら、奏君がレギュラーしてるバラエティーを観てる時間。
璃莉「ヤバイヤバイ！ 見逃したくない！」
「帰ります！ さよなら！」
奏「おう！ じゃーな」
猛ダッシュで階段を駆け下り、玄関ホールまで来て、また猛ダッシュで家に帰ろうと走り出したら、誰かにぶつかった。
璃莉「すみませ...って、星田君！」
唯斗「鈴川さん！」
璃莉「何してんの？」
唯斗「いや...」
外は、雨が降っていた。
璃莉「あー！ 雨宿りしてたのか！」
「私、傘あるよ！ 一緒にはいる？」
唯斗「いいの？ ありがとう！」
璃莉「うん！」
テレビはまーいっか！ 録画してるし！
そうして、私はと星田君は、楽しくお喋りしながら学校を後にした。
誰かに見られ睨まれてるとも知らずに。
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作者名：ひじき | 作成日時：2016年1月31日 18時
