happybirthdayの時間 ページ38
イリーナ視点
「へ？」
Aの第一声は、それだった。
「ん、へ、は、え、な、何？」
面白い位テンパってる。
「・・・誕、生日」
おめでとう？と小さな声で続けて、
ﾎﾟﾛｯ
涙を溢れさせた。
「おいっ!?」
「ええっ渡辺さん!?」
「どうしたんですか!?目から汗でも・・・」
「そんなの言ってる場合じゃないよバカ!!」
「なになに、感動したの渡辺ちゃん？」
Aの涙に様々な反応をするガキ共。
でも多分、一番驚いているのはAなんだろうけどね。
「いや、なんで泣いてるのか、自分でもわかんないけど、えっ、
『おめでとう』って、え？
私が産まれて、良かったの？」
言われた事無いからわかんない、と続けて顔の前で手を振って俯くA。
「何言ってるの？」
そんなAに話しかけたのは、渚だった。
涙を人差し指で拭うAの手を握って。
それに顔を上げたAに、
「当たり前じゃん！」
と、笑顔で言った渚。
「私が唯一、深入りした相手だよ？」
カエデ(茅野)も笑顔で続いた。
「つか、渡辺ちゃんが産まてれなかったら誰が寺坂の飼育係すんのさ」
「動物園の動物みたいに言うんじゃねぇ!!」
「動物の方がおまえより賢い」
「テメーイトナ!!」
「あまり眼をかいちゃダメですよ！腫れちゃいます!!」
「泣いてる渡辺さんとかレアすぎ」
「中村さん！連写してないでティッシュとかハンカチとか渡してあげてください!!」
「何気に一番マトモな事言ってんじゃない!!」
カオスかと思うくらいにバラバラの対応。
それにAは、
「・・・ふふっ」
涙を浮かべて笑いだした。
「ふふっ、うく、ははっ、ふへへへ、あふひぃ」
なんなかおかしな声が聞こえた気がするけど気にしないでおきましょう。
今までで一番頬が緩んでる、本当に、“笑顔”だった。
「ん、ふふっ、へっ、何この状況」
袖で顔を隠しながら言うA。
「こんなの、今まで無かったのにさ」
ずるい、と膝から崩れるようにしゃがみこむAに、私は近付いた。
「・・・ありがと」
か細い声でそう言うAの頭を撫でながら、私はこう言った。
「thanks for beginning me to this would.」
Aはそれに頭を上げて、口を結んで目を見開き、ゆっくりと眼を細めた。
耐えられなくなった涙が零れ、Aの頬をぬらしていく。
「・・・んへへっ」
Aは、もうこっちがニヤケるくらいに可愛い、天使の笑みを浮かべた。
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椎名ゆん - 占ツクにはツッコミどころが多々あったり、更新停止などの作品がほとんどです。でも、この作品は私にとって奇跡と自信を持って言えます。大好きです。お帰りなさい。 (2017年3月21日 14時) (
レス) id: 58bcbd62e5 (このIDを非表示/違反報告)
椎名ゆん - ずっと待ってました…！受験お疲れ様でした。合格おめでとうございます。占ツクには更新停止してしまう作者さんがとても多くいますが、ドライすぎるアイスさんはきっと戻ってきてくれると信じてました。信じてもらえないかもしれませんが、この作品が1番好きです。 (2017年3月21日 14時) (レス) id: 58bcbd62e5 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 合格おめでとうございます！！ (2017年3月18日 11時) (レス) id: 7d2d82cde7 (このIDを非表示/違反報告)
衣更舞音(プロフ) - ずっと待ってました！去年のスマホ帰る前も何回も読みました！それくらい好きです！合格おめでとうございます!! (2017年3月17日 20時) (レス) id: a461367fb5 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ(プロフ) - お帰りなさい。合格おめでとうございます。 (2017年3月17日 6時) (レス) id: 753207f60d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドライすぎるアイス | 作成日時：2016年4月2日 15時
