ブレザーの時間＊ ページ14
寺坂視点
「寺坂竜馬。クラスメートのバカ代表」
「勝手に代表にすんな!!」
タオルで頭を拭きながらツッコんだ。
「代金は僕持ちなんだね知ってたよそのためにここを選んだんだよね知ってたようん」
なんか渡辺兄が言ってるがそんな事は聞いてねぇ。
「これで帰れるでしょ」
タオルを首にかけてビニール傘を差し出す渡辺。
外を見ると、雨はだいぶ激しくなっていた。
「いい迷惑だね」
そう呟く渡辺の声に、そっちを向いた。
ん？と渡辺もこっちを見るが、声に出てたか、と自分で納得して視線を窓の外に戻した。
「地球からしたら人間なんて迷惑だろうな、と思っただけ。
動物は狩るし植物は切り落とすし生物は殺すし、環境も壊すし。地球温暖化も進んでるし」
神様が居るなら言ってやりたいわ、と続ける渡辺に、何をだよ？と訊いた。
「あんたは進化させる方向を間違えた。人間なんてつくるべきじゃなかった、ってね」
まぁ神様なんて信じてないけど、と言いつつ視線は外の雨に向けられている。
「冷たいなんて、感じた事無かったのに」
何か言ったのは聞こえたが、内容は聞き取れなかった。
「あ？何か言ったか？」
「また声に出てた？あんたの事言ったわけじゃないからね」
それは期待してねーよ誰も。
「さっさと帰んなよ」
渡辺は一足先に傘をさしてコンビニを出て行った。
「Aの事、好きなの？」
「はぁ!?」
振り向いて渡辺兄に反論する。
「なーんだ。Aモテるのかと思ってビックリしたよ。好かれるAなんて見た事無いし」
と言いながらオレにおでんを差し出して来た。
「温かいよ。僕のおごりだから気にしないで」
Aは気にして欲しいけど、と呆れた笑みで言う渡辺兄。
名前何だっけな。
「そういえば、A、鍋食べた事無かったっけ」
ふと思い出したのか、それらしく言う。
「１人で鍋はキツいし、一緒に食べる相手も居なかったから」
あ〜、なるほど。
「鍋パーティーとか、やってみたいとか言ってたよ」
あ、でもおでんはそんなに好きじゃないとか言ってたような気がする、と続けて自分も帰宅しに行く渡辺兄。
「Aの事、好きじゃなくてもいいからさ、」
と傘越しに振り返る渡辺兄。
「もう、独りにしないであげてね」
悲しげな笑みでそう言って、渡辺兄は去って行った。
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椎名ゆん - 占ツクにはツッコミどころが多々あったり、更新停止などの作品がほとんどです。でも、この作品は私にとって奇跡と自信を持って言えます。大好きです。お帰りなさい。 (2017年3月21日 14時) (
レス) id: 58bcbd62e5 (このIDを非表示/違反報告)
椎名ゆん - ずっと待ってました…！受験お疲れ様でした。合格おめでとうございます。占ツクには更新停止してしまう作者さんがとても多くいますが、ドライすぎるアイスさんはきっと戻ってきてくれると信じてました。信じてもらえないかもしれませんが、この作品が1番好きです。 (2017年3月21日 14時) (レス) id: 58bcbd62e5 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 合格おめでとうございます！！ (2017年3月18日 11時) (レス) id: 7d2d82cde7 (このIDを非表示/違反報告)
衣更舞音(プロフ) - ずっと待ってました！去年のスマホ帰る前も何回も読みました！それくらい好きです！合格おめでとうございます!! (2017年3月17日 20時) (レス) id: a461367fb5 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ(プロフ) - お帰りなさい。合格おめでとうございます。 (2017年3月17日 6時) (レス) id: 753207f60d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドライすぎるアイス | 作成日時：2016年4月2日 15時
