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『あれ？遠野くんいない･･･』
昼休みになり、お昼を食べる前にトイレに行って教室に帰ってきたら遠野くんがいなかった。転校してからだいたい一緒に食べてたのにどうしたんだろう。
友達と食べに行ってしまったのだろうか。ほかのクラスメイトのなかに入れて貰ってもよかったが、前から少し気になっていた中庭に行ってみることにした。
♂
中庭は緑がたくさんで、木の隙間から光が漏れていたりとなかなか素敵な場所だった。
『あれ？誰かいる･･･？』
？｢えっ、あ、ああああああの、ぼっ、僕に何か用ですか、｣
歩いていると人影が見えた。前髪が長くて、少し挙動不審の人。ボールペンを大切そうに両手で持っている。
『あ、驚かせちゃったならごめんなさい。僕はただ中庭に来たことがなかったから散歩？してただけです！
僕は1年の姫川Aです。えと、名前聞いてもいいですか？』
藤｢あっ、お、俺も1年で、名前は藤咲透、です･･･｣
『藤崎くん！同じ1年だったんだね！
藤咲くんはよく中庭にいるの？』
｢あっ、えと、うん。今日は違うけど、よく猫もいるし･･･｣
『猫いるんだ！
･･･あの、僕もときどきここ来ていいかな？猫にも会いたいし藤咲くんともお話したいなぁ。でも猫は知らない人がいたらびっくりしちゃうかな、』
藤｢えっ、でも俺なんかと話してても楽しくないだろうし･･･俺面白いこと言えないし、だから友だちもいないし･･･｣
『じゃあ僕と友だちになろう！って言っても友だちってこんな感じでなるのかよくわかんないけど･･･
僕は藤咲くんと話すの楽しいし、僕だって面白いこと言えないもん。ね、友だちになってくれる？』
藤｢う、は、はい･･･っ｣
新しい友だちができた。もしかしたら無理やりすぎたかな、とか不安はあるけど、藤咲くんと友だちになれて嬉しい。
あの後、藤咲くんに手に持っていたお昼ご飯について聞かれ、お昼を食べることを忘れていた僕は慌てて食べた。
食べ終わったのは昼休みが終わるギリギリになってしまったけど、藤咲くんは最後まで僕に付き合って隣にいてくれた。優しい子だしやっぱり友だちになれて嬉しい！
遠｢Aくん！遅かったね。授業ギリギリだよー｣
『中庭行ってたんだ！トイレから帰ってきたら遠野くんいなかったから、』
遠｢えっ！Aくん授業終わってすぐ教室出て行っちゃったから他の友達と約束してるのかと･･･｣
『えっそうだったんだ』
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しろみ(プロフ) - とても面白いです！好きです！ (2020年4月15日 8時) (
レス) id: 67851b9397 (このIDを非表示/違反報告)
ももた。(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております！ゆりくんの途中参加期待してます！更新楽しみにしております！ (2020年4月12日 0時) (レス) id: 485f6e79f8 (このIDを非表示/違反報告)
黒胡椒(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2020年1月28日 8時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ | 作成日時：2018年7月17日 23時
