97話 ページ47
「それじゃあ早速第一種目行きましょう！ 毎年ここで多くの者がティアドリンク！ 運命の第一種目！ 今年は――コレ！！」
ミッドナイトの手の向けた先にある電光掲示板に表示されたのは「障害物競走」の文字。
スタジアムの外周約四キロメートルの間に設けられた複数の障害を抜けてゴールを目指す、計十一クラスでの総当りレース。
予選通過人数は上位四十二名のみ。コースさえ守れば手段は問わないとのこと。
頑丈な門が開かれ、開始を告げる信号が一つ赤く点灯した。
ぞろぞろと生徒たちが位置についていく。
二つ目の光が灯ったところでAは深呼吸をしながら目を瞑り、数日前の相澤と山田との会話を思い返していた。
見ててね消太さん、と違和感のない両手を握って開く。
"約束"を果たす今日のために力を温存してきたのだ。
三つ目の信号が灯り、全ての光が赤色に染まった。
『スタート！！』
間を置かずにスタジアム全体に大音量のプレゼント・マイクの声が響いた。
開始地点は道幅よりも人数が圧倒的に多く、人で溢れかえっている。
押され流されていく内に、先頭に紅白の頭が飛び出していくのが見えた。
少なからず同じ時間を共に過ごしてきたからこそ、轟の行動と嫌な予感を事前に察知した。
「あっぶない……！」
一瞬で地面に氷が這っていく。
足を取られる前にと、Aは右手に力を込めて自身を浮かせた。
間一髪で回避できたが、他クラスのほとんどは手や足が凍りついている。
そう上手くはいかせない、と難なく乗り越えたA組全員は轟を追っていく。
余裕そうに振り向く轟と、何かにぶつかり転がっていく峰田の姿がほぼ同時に視界の端に映った。
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やおや(プロフ) - パイナップルさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません…。ご感想ありがとうございます。亀更新ですが楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2023年2月5日 21時) (
レス) id: b7b6f6768c (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - すごく好きです！更新楽しみにしています！ (2022年9月14日 23時) (レス) @page19 id: 16127b2cec (このIDを非表示/違反報告)
やおや(プロフ) - すめしさん» ご感想ありがとうございます。所々謎の多い設定を詰め込んでますが、お話が進むにつれて明らかになるような構成となっておりますのでその点も含めて今後もお楽しみ頂ければ幸いです…！ (2021年4月20日 0時) (レス) id: 889f105f89 (このIDを非表示/違反報告)
すめし(プロフ) - めっちゃ面白いです…！個性についての説明がないので、どんな個性なんだ…と読んでいてワクワクします。これからも楽しみにしてます！！ (2021年4月17日 2時) (レス) id: 805a88b6fb (このIDを非表示/違反報告)
やおや(プロフ) - ポン酢さん» 貴重なご感想、応援をありがとうございます。嬉しい限りです。最終回をお届け出来るよう精一杯努めますので、今後ともよろしくお願いします。 (2021年2月7日 0時) (レス) id: c63586aa9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やおや | 作成日時：2021年2月1日 22時
