16話 ページ16
「先生……！ まだ、動けます！」
涙ぐみながら拳を握った緑谷の右手人差し指は痛々しく腫れ上がっている。
だが、入試試験で一発殴っただけで片腕をボロボロにした本人とは思えない成長ぶりで。
各々が緑谷の力に反応する中、彼が個性を使用したことに対して人一倍の驚きと苛立ちを露わにする者がいた。
爆発音と共に声を荒らげて飛び出したのは、緑谷と幼なじみの爆豪勝己だった。
「どーいうことだ！ ワケを言えデクてめぇ！！」
個性の発現は四歳まで。
幼い頃から個性を持たないはずの緑谷が普通ではない力を出した。
爆豪は洗いざらい全て吐き出させようと、悲鳴を上げる緑谷の元へ勢いよく飛び出していく。
しかし、後方から伸びた長い布が体や顔に巻きついたことでピタリと動きと個性を止めた。
「ぐっ、んだこの布固っ……！！」
「炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ捕縛武器だ。ったく、何度も個性使わすなよ……俺はドライアイなんだ」
赤い瞳で鋭い視線を送るイレイザーヘッド、こと相澤の個性は抹消。
視た者の個性を消すことができるが、瞬きをすると解除される。
「個性すごいのにもったいない！」と叫んだ生徒の様子など気に留めず、相澤は時間が惜しいことを理由に次の投手者に準備を促した。
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やおや(プロフ) - きゃーぽんさん» ご感想、応援をありがとうございます。お楽しみ頂けるお話をお届けできるよう努めますので、今後もどうぞよろしくお願いします…！ (2021年4月20日 0時) (
レス) id: 889f105f89 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - めっちゃ面白いです！頑張ってください！ (2021年4月5日 16時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やおや | 作成日時：2021年1月29日 2時
