◇ 35. ページ35
一学期の締めのイベント。
クラスマッチの日はよく晴れた快晴日となった。
うちのクラスの女子バレーチームは準準決勝まで勝ち抜いてた。
「やー楽勝楽勝！」
「ウチらが本気出せばこんなもんよ！」
ウチの力強い女子たちがガハガハと笑ってる。
次の準決勝戦まではまだ1時間ほどある。
みんなクーラーの効いた教室に戻ってきて休憩中。
「みんな練習あんなにダルがってたのにね…」
ガハガハと笑うウチの女子たちを見て、ちーちゃんが「恐ろしや…」と言ってる。
「そんなちーちゃんも、点入れまくってたね」
「当たり前！勝負ゴトは手抜けらんない！」
「恐ろしやー」
水分補給をして、黒板に張り出されてるトーナメント表を確認。
「あ、今ウチのクラスと翔のクラスが戦ってるじゃん」
「本当だ！この場合どっちを応援するの？」
「チームで見ればウチ、個人で見れば翔かな」
「なるほど……」
あんなに暑いから応援行きたくない、と言ってたのに
ちーちゃんは「ほらA！グラウンド行くよ！」とわたしの手を引っ張る。
「結局いくのね、うふ」
「うるさいな」
ちーちゃんのポニーテールが早く翔ちゃんに会いたくてセカセカと揺れる。
かわいいな、ちーちゃんは。
恋する乙女で、かわいい。
好きな人に真っ直ぐで、羨ましい。
「ねえ、いま大野くんのクラス試合してるって！」
「まじ？いこいこ！」
「1年生って西グラウンド？」
「やばい絶対かっこいい〜！」
昇降口で靴に履き替えてると、聞こえてきた騒ぎ声。
聞こえないふりをする。
聞こえないふりも、見えないふりも、もう慣れた。
「A」
「ん？」
ちーちゃんがわたしを見る。
「見にいく？大野くん」
「………」
もう諦めるって言ったのに。
ちーちゃんは未だにそうやって、大野くんのことを言ってくる。
「なんで？いいよ、翔ちゃんは東グラウンドでしょ」
「別に、サッカーしてる翔なんていつでも見れるもん」
翔サッカーしか出来ないし、とちーちゃんが笑う。
「……行く意味なんて、ないよ」
「………A」
ちーちゃんが、少しだけ怒ってたようにわたしを呼んだ。
「わたしには分かんない」
「……」
「どうしてAが諦めるのか」
諦めなくちゃいけない。
わたしの心は、確かにそう判断したはず。
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ヤノ(プロフ) - 。さん» ありがとうございます、恐縮です…私には勿体無いコメント…！そう言っていただけただけで、書いた価値がありました(´;ω;`)感謝です。 (2016年7月6日 19時) (
レス) id: bcc3fbaed6 (このIDを非表示/違反報告)
ヤノ(プロフ) - なったんさん» ありがとうございました(´;ω;`)！相葉先生の存在は物語的にも本当に大きかったです…！本当は大好きなのに照れて素直になれない智(-_-)（笑）亀更新にも関わらず、見捨てずに見に来ていただいて本当に感謝です、いつもありがとう！！ (2016年7月6日 19時) (レス) id: bcc3fbaed6 (このIDを非表示/違反報告)
ヤノ(プロフ) - 煌さん» 無事に完結できました（涙）そう言ってもらえて本当に本当に励みです…！こちらこそ、見届けてくださって本当にありがとうございました！いつも温かいコメント感謝です(´;ω;`) (2016年7月6日 19時) (レス) id: bcc3fbaed6 (このIDを非表示/違反報告)
ヤノ(プロフ) - きゃんでぃぶるーさん» ありがとうございます…！不器用ながらも何とかくっつけた2人でした（笑）次はどんなの書こうかなーと悩み中です(*'v`*)またぜひ遊びにきてください！コメントありがとうございました(´;ω;`) (2016年7月6日 19時) (レス) id: bcc3fbaed6 (このIDを非表示/違反報告)
ヤノ(プロフ) - 麻衣さん» 最後まで見届けてくださってりありがとうございました…！結末を皆様が受け止めてくれるか不安でしたが、すぐに麻衣さんからコメントが届きホッとしました(´;ω;`)またぜひ遊びにきてください！ (2016年7月6日 19時) (レス) id: bcc3fbaed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヤノ | 作成日時：2015年9月4日 0時
