雨が嫌いな太陽

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これはやばいと思ったので大切なお菓子たちとカバン、傘を脇において全力疾走で走り片割れの男にドロップキックをお見舞してみた。




あ、これは私から吹っ掛けた"喧嘩"じゃなくて、助けね。
喧嘩っていうのはやめてちょーだい！！



思いっきり吹っ飛んだ男を全員で見たあと

私に殴りかかろうとしたやつには腹に1発ずつ後ろから殴ろうとした人は蹴り


久しぶりの喧嘩で色々試したくなって


頭突き、回し蹴り、膝蹴り、壁を使ってみたり、足に手を回して転ばせたり

沢山やってみた。


これらをやり終えた後、あと何ができるかと考えている間に

『…っ』


後頭部を殴られた…
やっぱ鈍ってんなぁ…

1年ぶりだもんなぁ…


すかさず反撃。

なかなか相手も倒れなかったからやりがいがあって楽しくなってきてた

きっと私の顔が笑ってたんだろう、


女の人がめっちゃ怖がってて


男たちが全員倒れた後、大丈夫だよって声を掛けておいた。


女｢あ、ありがとうございました…!!｣

『いいのいいの！あ、もしかして傘持ってない？これ持っていって！』

と私の使っていた傘を渡す


女｢え、でも、｣

『いいから！私もうびしょびしょだし笑
それ今日ちょうど買ったばっかのやつだから綺麗なの！使ってよ！』

女｢ありがとう｣

『おう！あ、これもついでに…これまじで美味しいから！これ食べて元気だして、じゃあねー！気を付けて〜』


お姉さんは急ぎ足で帰っていって

私はその背中を見ながらびしょびしょの髪をかきあげて空を見上げた。



はぁ…
寒いし、濡れるし、傘が邪魔だし、ほんっとに濡れるし！靴下が水浸しになるし……濡れるし！


なんで雨って降るだけ降って

私達を置いていくんだろう。



『どうせすぐ止む。雨のおかげで傷も早く治るさ、お前もそう思うだろ？』




あの日もこんなふうに大雨で。



やっぱり、


『雨は嫌いだ。』

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