君に憑きたい！<2>

事件発生！！ ページ1

BC side

なんで僕もこうなってるか分からない。


とんでもなく艶めかしい雰囲気と色っぽい目で僕を壁に追いやるA


月明かりが濡れた彼の青い髪を照らす、最近染めたばかりだからまだ鮮やかで今日の夜に合う。


出会った頃と比べて少し痩せたAは整った顔がもっと映えるようになった


「チャナ…」

そう言って僕の頬に手を添える

少し背が伸びた彼の顔は僕の顎下くらいにあった


でもいつの間にか僕の鼻先に触れるほど近くに。



彼のムードに飲まれてしまいそう

いやダメだ、彼は男…
でもいっその事、このまま飲まれてしまおうか…

目を覚ませ…


そんな考えたちが頭の中でぐるぐると回って


IN「ヒョン…何…してるの」

「あｯ、イエナァ…おかえり」


Aが語尾にハートが付いてそうな甘い声で弟を呼ぶ

今気づいた、なんだかいつものAじゃない。


HJ「ただいま〜A〜n…何イエナ」

IN「Aじゃない」



イエナが入って来るとぞろぞろと他のメンバーもリビングへ
全員が揃った時


「おかえり、みんな…覚えてる？ヌナだよ」


彼が発した声は確かにAの声だ
でも話し方がまるで違う。


「ねぇ、覚えてないの？ヨンスヌナだよ…？チャナ、ヌナを忘れた？」

僕に話しかけたあと、更にほかのメンバーの元へ


「ジナ、ヌナを覚えてないの？」


誰かの元へ行く度にキスをするのではないか、と思うほど顔を近づけるAでは無い"何か"


かと思えば急に彼らから離れて


「誰か僕を壁に打ち飛ばして」
喉元を抑えて苦しそうに言うA


「…早…く!!!」

体が言うことを聞かないのかあちこちへ体が移動して
僕らの体に抱きついて離れない、しかもすごい力で。


「誰…か…たす……て」


ヒョンジンに抱きついた瞬間、ジナが思いっきり突き飛ばして壁に打ち付けられるA


HJ「ごめん!!!A…？！」

「……はぁッ……ありがとうございます…救急…車呼ばないでね」


さっきの妖艶な雰囲気は無くなり、元のAに戻ったとすぐ分かった。

気絶しかけて前に倒れる彼の元へ走っていき、みんなで支えると


CB「なぁ、なんか軽くなったよなA」

SM「最近寝れてないっぽいよね」

FL「でもエナジードリンクすごい飲んでなかった？」

HN「それ寝たくないとかじゃなくて？」


彼が痩せた原因はストレスじゃないかと思う、
寝たくないほどの何か。


彼は僕らに何か隠したいことがあるみたいだ。

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