第88話 ページ38
＊翔side＊
俺が幼い頃、母さんが死んで
それから口のうるさいけど、優しい父さんとお手伝いと
数人のメイド、執事と
母さんの居ない生活が始まった。
正直言えば、母さんと過ごした時間が少ない俺にとっては
何も変わらない。
ただ、同じクラスだった友達が転校していったってだけ。
そんな感じだった。
俺が中学上がる頃からか。
父さんが”あの事”でしつこく言って来たのは…
今だってそうだ。
「翔」
「…何？」
こうやって、正座をさせられて
「お前に悪いが、拒否権はない」
「…そんなの知らない」
目の前に一枚の立派な写真を置いて
「向こう側も、ダラシナイお前でも良いと言ってくれている」
「だから何だよ。俺は今好きな人が居んの。悪いけど、俺はこの人とは…」
「何回も言わせるな！！！」
鋭く、細い目で俺を睨みつけては
そう怒鳴りつける。
そんなの俺はもう慣れた。
だから、今となっては俺もやり返すように父さんを睨みつける。
「それはこっちの台詞だよ…何回も言わせんじゃねぇ…！俺は絶対にお見合いなんてしない！どんなに綺麗な人でもっ…俺には好きな人が居んの…」
「…彼女か」
「……違う」
「ならそんなもの関係ない。高校卒業後、この方と結婚しなさい」
「だからっ！！嫌だ無理だって言ってんだろ！？聞こえねぇのかよ！！」
「何だ！その口の利き方はっ！！」
「あぁもぉ！！！とにかく、結婚相手は自分で決める。今、好きな人だって絶対に俺の彼女にして、結婚して、こんな家出ていく！！」
「おい！翔！！待ちなさい！！翔っ！！！」
そう、Aにも婚約者が居るように
俺にもお見合いしろと、父さんがうるさいのだ。
相手の人は凄く良い所のお嬢様で
写真も最初見た時は美人な人で、少し色んな事を想像してしまった。
けど…
俺にはAが居る。
しかも、俺がもしこの勝負を棄権なんてしたら
自然とAは智くんの彼女になってしまう訳だ…。
そんなの絶対の絶対に嫌だ！
父さんには、こんなヤンキー高でトップ2にまでなってしまった俺を
ちゃんと認めて、受け止めてくれた事には感謝している。
母さんが居なくなって、一番ショックなのは父さんだって事も知ってるし
だから、親孝行を将来してやろうと思ってる。
けど…これだけは絶対に無理、嫌だ。
.
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*Haru*(プロフ) - 水無月さん» それは私も書きながら思いました(笑)コメントありがとうございます！ (2014年12月31日 1時) (
レス) id: 638db384e8 (このIDを非表示/違反報告)
水無月 - 大野うぜぇw婚約者うぜぇw櫻井かっけーw二宮こえぇw相葉かわえぇw松本大人w (2014年11月13日 19時) (レス) id: 242bf6b524 (このIDを非表示/違反報告)
ayayan(プロフ) - 偽りのキスの番外編更新してほしいです！ (2014年9月25日 0時) (レス) id: 7d9ed361b6 (このIDを非表示/違反報告)
*Haru*(プロフ) - 智南さん» わざわざありがとうございます！本当ですか！？嬉しいです！ありがとうございますっ(*'ω'*)頑張ります！ (2014年9月4日 19時) (レス) id: 638db384e8 (このIDを非表示/違反報告)
*Haru*(プロフ) - 翔ちゃんらぁぶ?Rinさん» わざわざありがとうございます！はい！頑張りますっ笑。応援に応えられるように頑張ります(-ω-)/ (2014年9月4日 19時) (レス) id: 638db384e8 (このIDを非表示/違反報告)
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