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さすがにずっと座り込んでいるわけにもいかないので急いで準備をする。
ガッくんも待たせてるみたいだし。
朝ごはんを食べる時間もないので作ってくれた母さんに申し訳なく思いながら家を出た。
「いってきます!」
ガッくん「お!とやさーん!おはようございますッス!!」
「おはようございます、ガッくん。ごめんなさい待たせちゃって。」
ガッくん「全然大丈夫ッス!それより、とやさんの方こそ大丈夫ッスか?最近遅刻ギリギリですし、顔色も良いとは言えないッス。」
顔色、悪かったのか。自分の事なのに気が就かなかった。
ガッくんにまで心配かけてしまった。
「最近あんまり寝れてなくて、でも心配する程の事じゃないので。」
これ以上心配かけたくない。
それに、誰かに言ってしまったら何かいけないような気がしたから。
もうあの夢を見れないよな気がしたから。
あの子に会えるのは夢の中だけ。それすらも無くなってしまったら忘れてしまいそうで、
怖かった。
ガッくん「そうッスか。ま、無理はしないで下さいね!」
「うん」
今日はもう気にしないでおこう。
背負った竹刀入れがいつもより重く感じたのは、ガッくんに隠し事をしてしまったからだろうか。
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作者名:しきね | 作成日時:2023年12月3日 21時