メンヘラ×ヤンデレ＝バカップル

ツンデレ義弟とお引越し ページ10

『義弟くん！お手伝いありがとう〜！』


「えめちゃくちゃ騙されてきましたけど???お茶のお誘いでしたよね???」


「助かる！兄弟ありがとう！」


『義弟くんが来たなら百人力だよ〜！』


「ヒトの話を聞けバカップル！」



こんにちは、スワメアです。

今日はAさんから、
【義弟くん明日空いてる？スワドリくんと一緒にお茶しに来ない？私の家で！】
と連絡があったので来てみたら……騙された。

なーーーにが同棲するからお引越しします♡だ!!!

兄貴がいれば大体一人で片付くでしょ、なに？自慢？自慢ですか!?

ずるい、ボクだって二人と暮らした〜〜い!!!


……とか、口が裂けても言えない。


肉体労働はあまり好きではないけど……もう仕方ない。

呼び出し方はともかく、ボクを呼んでくれたということは信頼されているということだし。手伝えることなら手伝おうと思う。



「それで、なにをお手伝いすればいいんですか？」


『義弟くんにはキッチンのものを運んでもらおうと思ってて〜……。スワドリくんはリビングをお願い。私は自室をやるから！』


「「はぁい。」」







皿を新聞紙で包みながら、軽々とソファを一人で運ぶ兄貴を見た。



「兄貴、」


「ん？」



どうしてボクも誘ってくれなかったの、とか、

そんなこと素直に言えたらボクはいまこんなにひねくれてない！



「…なんでもないよクソ兄貴！」


「ひどい！」






冷蔵庫の中身を出したとき、廊下をAさんが通った。

小さな化粧台を持ちながら、ボクの方を見た。



『ありがとねぇ、義弟くん。』


「ああ、まあ……。」



やっぱり呼び出し方に納得いかない。

……ちゃんと聞きたい。


恥ずかしがってばっかりじゃ、ボクは一生ツンデレな義弟くんのまま。



「……そういえば。どうしてウソをついてまでボクを呼んだんですか？普通に言えばよかったのに。」


『ああ、あれねぇ。』

『ごめんね、本当は普通にお茶会のつもりだったんだけど……スワドリくんが、兄弟にも手伝ってもらおうよ！って。』


「カス兄貴……。絶対殴る。」


『ほどほどにね…。』








「ねぇアホ兄貴！」


「アホとか言うな。」


「……どうしてボクも誘ってくれなかったの!?」


「二人っきりがいいから兄弟は邪魔だし。」


「もうちょい優しく言って……」


『ちょっとスワドリくん！』


「うう、Aさん……。たまにならお邪魔してもいいですか……？」


『も、もちろんだよ！歓迎するよ〜！』

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