＊ｓｔｏｒｙ５３ ページ19
私は訳が分からなかった。
一瞬で…？どういうこと？
「こういうことだよ」
私の心を読んだかのように、彼は言った。
そして再びニッコリと笑って…―――――刃を左腕に当てる。
「な、にを…」
私が問っても答えず…絶えず笑顔。
私はその笑顔に、冷たいものを感じた。
零斗は、何をしようとしているの？
刃を当てて、何がしたいの？
「すぐ終わるからね」
そして刃を…―――ピザを切り分ける道具のように、ツーと引いていく。
「―――ッ？！痛い！痛いよぉ！」
私は咄嗟に零斗の手から腕を放し、切られた部分に手を当てる。
傷は深くはないものの、激しい痛みが走る。
そして切り裂かれた部分からは…血がじわじわと、滲み出る。
「何、す…」
「お仕置き。Aが俺以外の男と喋るからね。本当はあと３本、線を引かなきゃいけないんだけど…
今日はこれくらいで許してあげるね」
つまり…私が他の男子と喋るごとに、傷が増えていくということだ。
「なぁに、安心してよ。傷つけるのは左だけだから」
彼は優しく笑うが…その笑顔から優しさは微塵も感じず、恐怖だけが募る。
「う…ん…」
私は怖くて、返事をすることしか…できなかった。
こんなことしてほしくなければ…零斗以外の男子とは喋っちゃいけないんだ。
私はこうしてもう一つ、見えない鎖を付けられた。
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るしふぁー(プロフ) - 萌えました (2021年4月16日 0時) (
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カレン(プロフ) - この話さいこーーーーーーーー！！神だよぉぉぉぉぉぉぉ！！！ (2019年2月22日 9時) (レス) id: c181c25be4 (このIDを非表示/違反報告)
れな - 殺されるのは嫌だけど、こんな感じに愛されたいw (2017年11月23日 23時) (レス) id: dd04f2f859 (このIDを非表示/違反報告)
未奈 - ただただ…怖かったです… (2017年3月8日 1時) (レス) id: 16311fefcb (このIDを非表示/違反報告)
すたぁだすと - ヤバい！小6の私でもハマってしまったではないか!!! (2016年9月26日 12時) (レス) id: baeee8abc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肆 | 作成日時：2013年9月17日 18時
