2:僕らヤンデレ芸人やってます。 (ページ9)

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窓から光が差し込んでくる。

もう朝か。

重い目蓋を開けると見慣れない天井が目に飛びこんできた。

『ここどこ！？』

ガバッと起き上がると九条さんがベッドに座って煙草を吸っていた。

『ベッドの上で煙草は危ないので止めた方がいいです！』

そう言うと九条さんはぶはっと吹き出した。

九条「ええ…？そこなん？もっと色々あるやろ。ここはどこ？とかさ。」

『ホテル…ですよね？』

九条「ご名答！Aちゃんほんま激しかったで～！」

語尾にハートが付きそうな口ぶりで話す九条さんからは微塵も悪意が感じ取れなかった。

九条「うふふ、勘違いすんなや？寝相よ。Aちゃんほんまに寝相悪いなあ。めちゃくちゃ蹴られて痛いねん。」

1人で楽しそうにする九条さんに若干引いていると、九条さんは顔を近づけてきた。

九条「ボクさ、Aちゃんのこと好きんなっちゃったみたい。」

九条さんは続けて言った。

九条「昨日の優しくして下さいねってどういう意味なん？あんな落ち着いてられる訳ないよな。男堕とすときの常套句なん？」

『は！？違います！酔ったのが初めてなんで良ければ私のことを優しく扱って下さいってことです！！ここがホテルだって分かってたらあんな言い方しません！！！』

九条さんはまた笑い出した。

九条「ほんまに珍しい子、かわいい。ボクこんなん初めて。なあ、ボクと付き合ってよ。キミを初めての彼女には出来なかったけどボクの中で最後の彼女に出来る自信、あるよ。」

『……それこそ九条さんの女の子を堕とす常套句でしょう？あんまり私で遊ばないで下さいね。』