【妖怪ウォッチ】どんな君でも、愛してるよ。【ヤンデレ】【フユニャン】【短編】

“守れ” ページ3

「…いてて…」

痛い。

頭が割れるように痛い。


目が覚めたら、ケイゾウの秘密基地だった。

隣には、Aも横たわっている。

「起きたか、フユニャン。」

ふと聞こえた声。

声の主＿＿ケイゾウが柔らかく微笑んで、胡座をかいて座った。

「お前、A助けようとしたんだろ。

自分まで倒れるって…

そんなにショックだったか？」

好きな人が、怪魔に取り憑かれたことが。

どれほど辛いかなんて、考えなくても分かる。

＿＿Aは、顔に包帯を巻いていた。

その包帯をそっと撫でて、拳を握りしめる。

視界がじわりと歪み、手に涙が雫れた。

「…Aが傷付いたのがそんなに嫌なら…、」

そこでケイゾウは、試すように一度言葉を切る。

先を促すように目を向けると、

「＿＿＿守れ。」

呟くように言ったケイゾウの言葉が、

やけに重く感じられた。

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