蒼空学園演劇部！！【オリジナル】

バランスボール ページ7

ボヨン

タンッ

ボヨン

タンッ

蒼空学園寮ではただひたすら無言で
壁にバランスボールを投げ続ける麻瑚

その横には怖いほどブツブツと何かをつぶやく南

宿題を黙々と進めていく春

ゲームに凄まじい集中力を注ぎ込む鈴音

ボヨン

｢ブガッ...子食べたい｣

顔にボールがあたり、それを誤魔化す麻瑚

｢｢｢ぶふっ｣｣｣

しかし、

麻瑚の誤魔化しは無念にもこの3人には効かなかった

｢わ、私の誤魔化しが効かない...だと！｣

と言うと

｢君の誤魔化しなどうちには効かないのだよ、なのだよ｣

と笑い混じりに言う南

｢なのだよいらねーよ！｣

と、こちらも笑いながらツッコむ鈴音

先程南がつぶやいていたのは『なのだよ』で、

南はずっとこれが言いたかったらしい。

すると、

ボヨン

タンッ

と、また特徴のある音がまだ笑いの余韻が響く部屋に響き渡った

｢まだこりないの？｣

と、言う春

ボヨン

タンッ

｢うん｣

と、集中しているのか完結に返す麻瑚

すると、

パシッ

｢｢｢！！！｣｣｣

3人は目を見開いた

ボールを取ったのは南だった。

｢いいこと思いついた！｣

と、ニヤリと笑って言う南

｢｢｢ゴクリ｣｣｣

3人は唾を飲む。

｢今からこのボールを頭にのせまーす！｣

南はこれでもかというほどおちゃらけで見せた

｢...よし！頑張れ！！｣

何かを悟ったようにそれにのる春

｢せいっ！｣

｢あー！｣

こうして二人が頑張っている中

｢ボール...｣

まだ引きずっている麻瑚

最初こそ麻瑚を気にしていたが

｢下手くそ！これはこうやんだよ！｣

と、参加し始めた鈴音

みんなで、いや麻瑚を覗いた3人でワイワイやってる時

ついに、

その時が来てしまった

コンコンとドアを叩く音

しかし、麻瑚意外の耳にその音は届かない

ガチャと言う音とともに少しの風が入る

やっと気づいた3人

この時の部屋はとても静かで、まるで部屋全体が次の言葉を待ち構えている様だった

｢お前らうるさーーい！｣

と、頭にガンガンと響く声

｢｢｢す、スイマセンでした｣｣｣

この後部屋電気が消えて、中で春が落ち込んでキノコを栽培していたのを先生は知る由もない

また、栽培したキノコを南がバター醤油炒めを作ってたのも先生が知る由もない

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