常連さんの君。 (ページ14)

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それからマサさんは私がバイトの日は必ず送り迎えをしてくれた。

麻衣「ねえ、Aと柳田さんって付き合ってるの？？」
私「え…？」
麻衣「もう私からしたら付き合ってるようにしか見えないんだけど」

ある日授業終わりに麻衣とランチをしていた。

私「付き合ってないよ。」
麻衣「いやまさかだけどさ、柳田さんのこと好きじゃないとか言わないよね？？」
私「…わかんないんだよね」
麻衣「この後に及んで好きじゃないは有り得ないよ？」
私「マサさんだって親切でこんなことしてくれてるし、それを好意とかと勘違いしたらマサさんに申し訳ないもん」
麻衣「そういうことじゃなくて。もうAは柳田さんのこと好きってことでいいんだよね？」

私は少し時間をおいて頷いた。

自分の気持ちなんてとっくに気がついていた。

麻衣「告白は？」
私「ムリムリムリムリ！」

麻衣はため息をついた。

私「告白なんてしても絶対叶わないし」

麻衣はさらにため息をついた。

柳田side

男「マサさん、なんか変わった。好きな人でもできた？？」

ある日、俺は石川祐希という生意気後輩と久しぶりに食事をしていた。

まあ、祐希は本当にすごいやつですごいいい後輩だ。生意気だけど。

柳「…」
石「いや、わかりやすすぎですよ(笑)」
柳「なんでわかるの？」
石「最近のマサさん絶好調すぎるって今バレー界で話題ですよ(笑)気づいてなかったんですか？」
柳「なんだよそれ。」
石「どんな人なんですか？」
柳「寮の近くのコンビニでバイトしてる大学生。」
石「え？！俺の年下？！」
柳「ああ。タカとためだったかな」

タカというのは俺の弟。

石「マサさん、年上好きじゃなかったんですか…」
柳「だと思ってたよ。」

俺は祐希にどういう関係だとかを色々詳しく説明した。

石「いやもうそれ両思いじゃないんですか」
柳「ないな。」
石「どうするんですか？」
柳「俺にもわかんねえ」
石「とりあえず付き合っちゃえ☆」
柳「お前簡単に言うけどな…」
石「付き合ったら紹介してくださいね」
柳「いやこくんねえよ」

初めて自分の気持ちを人に言った。
俺がAちゃんを好きってことは気づいていた。
けど口に出したら本当のことになってしまいそうで。
自分に嘘ついていたが、俺はもう決めた。

Aに自分の気持ちを伝えてみよう。