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夢主side
みんなが私に構ってきて可愛いだなんだ言われて取り合いになっているので誰か助けてくれないだろうか。
いや、幸せすぎてとけそうなんだけれど。
でもやっぱり推し達に囲まれたら人間って(猫です)もうどうしようもないと思うんです。
うん。なんだか自分でも何言ってんだかよく分からなくなってきた。
大人しくしてよ…。
大人しくしていたものの数分。
部屋の隅に悲しげなオーラを感じとりそっと振り返ってみる。
するとしょぼんとしたご主人と莉犬くんが。
今はさとみくんとなーくんによしよしされてごろごろ言っていた私。
この光景を見た瞬間…
脱兎の如くご主人のもとへ駆ける。
みんなはいきなり腕から逃げ出し走り出した私に驚く。
「みゃあーー!!!!(ご主人ー!!)」
「Aちゃん?!」
「え?!A?!!」
こちらを振り返るその瞳には一筋の涙が…なんてことはないが驚きに満ちた顔でこちらを凝視する。
ご主人はいきなり叫んでこちらに駆けてきた私を見て何かを察したのであろう。
「おいで」
優しく一言そう呟き腕を広げる。
…腕を広げられたらやはりそこに飛び込むしかないわけで…
「にゃん!」
.
「A……大好き」
.
と、抱きしめられる。
おおっと予期せぬ一撃によりA選手瀕死です!
そしてこの一場面を見て隣でご主人と共にしょんぼりしていた莉犬くんにもさらなるダメージが与えられていたことは誰も知らない。
こんな何故か感動シーンのようになっていたのだがそれは一瞬にして破られる。
そう、あの二人が。同い年の二人が騒ぎ始めたのである。
「リア充爆発しろー!!!」
「そうだそうだー!!!」
私的にはとてもこの二人の絡みも見逃せない。とか言っている場合ではない。
これに対抗してご主人がさらなる一撃を放ってきたのである。それもニコニコしながら。
「僕のA取らないでもらえます?リア充?褒め言葉ですか?」
そして、ご主人がこちらを見た。
いや、正確には目を合わせたと言っていいだろう。
それもとても愛らしいものを見る目で。
「A?こっち見て?」
.
そして、そして、だんだんご主人のイケメンなお顔が近づいてくる。
反射的に目をつぶってしまった私だが、そのあとの感触を否定することはできなかった。
.
ちゅっ
.
その音と共に自身の口に柔らかい感触を得たのだ。
.
一瞬時が止まった。
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すずねこ - あんなこといいなできたらいいな(転生) (2022年3月29日 14時) (レス) @page30 id: 7959e43801 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - この作品何度見てもキュン死も面白いよぉ やっぱるぅちゃん最高だよなぁ (2021年9月11日 13時) (レス) id: 7557f38ef9 (このIDを非表示/違反報告)
りむ - あ、なんで戻ってきたじゃない。作品面白かったです!僕も佳菜さんみたいに死んでもいい…もう悔いはないです…。はいw (2020年10月31日 20時) (レス) id: 0e29be4cf7 (このIDを非表示/違反報告)
りむ - えへへへ←なんで戻ってきた (2020年10月31日 20時) (レス) id: 0e29be4cf7 (このIDを非表示/違反報告)
柳茶(プロフ) - 佳菜さん» そんな、、恐れ多いです…ありがとうございます!!! (2020年9月2日 12時) (レス) id: 88042d57cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柳茶 | 作成日時:2020年3月30日 20時