学園アリス オッドアイの少女

優しさ ページ24

「ぅぅ、ぐすっ」

「なぁ、もうなくなよ、糸宮」

「ルカぴょん、女の子にそういうことを言うのは感心しないなぁ」

「でも」

「君はシャイなんだね」

「ふ、ふん、別に」

「そういえば、和泉って、瞬間移動のアリスじゃないよね？」

「ああ、それは、アリス石をもらったからよ」

「へえ」

「ぐすっ、」
私は泣いちゃいけないのに、
泣いちゃダメなのに

「あ、やばい、ちょっと教室に戻るね」

「あ！和泉！」

シュン！

「あの人はぁー！」

乃木くんが、立って追いかけようとしている

ガシッ
私が服の袖を掴む

「！？」

「1人にしないでぐすっ」

「カァァァァ/////////」

「どうしたんだよ、糸宮」

「ごめんねぐすっ、らしくないよね」

「大丈夫だけどさ」

「君は大切な人のためなら自分を犠牲にできる？」

「糸宮……俺は、まぁ、一応できるけど、棗は俺以上に自分を犠牲にして、俺のこと、みんなのことをいつも思ってくれるんだ」

「俺も自分を犠牲にしてまで、棗を助けたいけど、棗はそれを望まないと思う。俺だって棗に無理させたくない」

「優しいのね」フフッ

「うん。棗はとっても優しいんだ。俺以上に………」

「私だって、魁斗や師匠に無理はさせたくないけど、私はいつも、魁斗や師匠のことを気にしてる。私はどうなってもいいから、2人のことは傷つけて欲しくない」

「それは違うと思う」

「え………」

「確かに相手のことを思うのは大事だけど、自分を犠牲にしてまで相手を幸せにしたいと思ったら、糸宮の弟とか、和泉が、止めると思うよ」

「乃木くん………」

なんだろう、似た者同士気が合いそう
でも、乃木くんを私と一緒にしたら、ダメなんだよね

「あ、あと、乃木くんっていうのもうよせ、流架でいい」

「………わかった。私のことも、紗良って呼んで」

「え！？ま、まぁ、いつかな」

「どういうこと？」

「き、気にするな！////」

「顔、赤いよ？」

「べ、別に！ほら、行くぞ！///」

「…………うん！」

〜教室にて〜

うっ、めちゃくちゃ気まずい………

「糸宮？行くぞ」

私は流架くんの後ろに隠れている
教室のドアの前にいてめちゃくちゃ緊張してる

がチャ

「あ、紗良姉！」

「「紗良ちゃん！」」蜜柑と委員長

「紗良………」

「みんな………」

私は席に座ると蛍が近づいてきた

「で、どうだった？」

「は？」

「だから、流架くんとの、2人きりは」

「ん？普通に慰めてくれたけど」

「ふふっ、鈍感ね」

「？」
まぁ、いっか

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