魔天使マテリアル＊闇を奏でる少女＊

19 月と闇 ページ26

Aside


血の味が、ゆっくりとのどを通る


「あなたが…だれだか知りませんけどっ…！
　伊吹さんを、話してくださいっ」


残酷なほど、漆黒の瞳をもつ少女は残忍で
慈悲深いという言葉を知らない


まぁ、知識としては知っていたのだろうが


「こんなにおもしろいのに自分から手放すなんてもったいないじゃない

と、いうことで、It's show time です」


「なっ…！！」


伊吹さんの縛りつけ、彼女特有の笑顔で笑う


・


私は…


怒っているのだ、な？


・


怒り狂った温厚な少女は、きっとどこかの線が抜けてしまったのだろう


自分の中に宿る力に手を触れる


瞬間


――爆ぜた


感情が爆ぜた


私は、化け物でいい


獣になり果てる


「月よ･…！


・


・


・


魔界にて とある王家の血を継ぐものと侯爵の会話


ほぼ、独り言


二人の少女の戦いを見て喜ぶものあり


「あいつ…真綾を放したのか

　勝手なことされちゃ、こまるんだけどなぁ」


「まぁ…獣は獣と戦ったほうが楽しいだろう
　
　真綾はそれ以前の問題だが」


「あなた様は、その混乱さえ利用されるのでしょう？」


凛とした声が響き渡る

魔界には存在すべきではないような声


「君は賢いね、賢い人間は大歓迎さ」


「夕夜様、…戦いを見られたほうがよろしいのでは」


「そうだね…三段跳び級侯爵」


(馬鹿な悪魔…)


――ー欲望におぼれて、朽ち果ててしまえ

20 異常？(作者乱入→←♪歌い手

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
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