洗濯 ページ15
ルシアはアルト以外誰もいない事を確認すると影からスッと出た
「！」
アルトは驚いてすぐにノートで聞いてきた
『どうしたの？』
「手伝いに来た。あんなの見せられて何も出来ないなんてウンザリだからな…さっさと終わらせて森に行くぞ。あそこならまだマシだ。」
魔界への扉は夜にしか開かない
ルシア自身が設定した防犯用の仕組みだったがルシアは今になってそう設定した自分を呪った
アルトは嬉しそうに目を輝かせるとピョンピョン跳ねた後ルシアに抱きついた
「抱き着くなっての！」
ルシアは怒ったがアルトはフルフル首を横に振った
またもドッとため息をつくとルシアは人差し指をアルトの服に引っ掛け持ち上げ、そのまま洗濯場へ歩きだした
「全部終わらせるぞ。まずは洗濯だな?」
アルトはそうだと首を縦にふる
こうしてルシアは洗濯場についたのだがつくや否やうげぇっと言わんばかりに眉を潜めた
「お前これ毎日やってるのか…？」
と、言うのも目の前には山の様な洗濯物
ルシアの高身長をゆうに超えるそれらに目を潜めたくもなる
なんせ力仕事をした男達のギトギトの汗脂が染み付いているとわかるからだ
アルトはこれが異常だと知らないようで首を傾げている
初っ端から頭を抱える事態にルシアは眉間に手を当てる
「…乾燥位なら私の力でどうとでもなるがこれは流石に…」
チラッと見ればアルトが純な瞳で見つめてくる
(何でこんなガキの面倒見なきゃならないんだ…あぁ自分のせいだったなクソが。)
自分で自分の行いに突っ込むルシア
(こうなったらもう仕方がない…やるだけやろう。)
但し絶対にこんな服は触りたくないルシアは腰にかけてある杖をとった
「スカル！起きろ！」
「ウーン…ダメよー頭は敏感なんだから触っちゃヤーヨー…ムニャムニャ…」
未だにグースカ寝ている様に流石にブチギレた
「スカァル！」
「ドワッハァ！？」
ルシアの大声に漸くスカルは目を覚ました
頭の部分一つ分程飛び上がったあとスカルは涙目になりながらルシアに訴えた
「姉貴酷いでさぁ！美人ゾンビ達の園にいたって言うのにー！」
「腐っても貴様護衛だろうがこのポン骨！」
「アイテー！」
ルシアに殴られヒンヒン泣くスカル
そんなスカルをアルトは声は出していないが笑っていた
「こ、こんのおがき様め…ワイは超珍しい古の杖だってのに…」
「それは仕事を全うしてから言え！ほら、これ全部洗濯しろ。」
「はいぃぃぃ！？」
「お前ならできるだろ、ほら。水を溜め込んで中で一緒に掻き回せば洗濯完了。私は乾かすだけで良い。こんなの死んでも触りたくない。」
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闇鍋ソース(プロフ) - ナイフさん» ありがとうございます！今後も作る機会があれば続きを書きますのでよろしくお願いいたします (2019年8月17日 1時) (
レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
ナイフ(プロフ) - シリアスとギャグの使い分けがとても巧で、あっという間に最後まで読んでしまいました。とても面白かったです……。素敵な作品をありがとうございます。 (2019年8月16日 23時) (レス) id: db7c72b981 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - いちごシロップさん» コメントありがとうございます！頑張らせて頂きます！ (2019年5月2日 2時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
いちごシロップ - 悪魔と人間が友達になる、って冒頭からほっこりしちゃいました。でもシリアスな場面もあって…。とにかくとても面白いです！これからも頑張ってください！ (2019年5月1日 23時) (レス) id: 99dc49cbe7 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - まゆみさん» 人外×人間が大好きなんですよ…！ (2019年3月31日 19時) (レス) id: 32007db41f (このIDを非表示/違反報告)
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