ヤミキ ( 緑 ) (ページ25)

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第25話ページ25

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『別に友だちと遊びに行くんはえーよ。
けどなんも言わんと
男と会うのは違うでしょって話をしてんの。』

「だから、浮気なんて一言も言ってないし。」

『そういう感じやったやん』

「大倉さんズルくないですか？」

『なにが』

「だって大倉さんは普通に女の子ん家
泊まって朝帰りもしてるのに、
なんであたしが男の子と遊びに行くとかになったら大倉さんがダメって言うんですか。」

『彼氏やから。』

当然のように答える彼に唖然とした。
なんだこの男は。

「テキトーに付き合ってるからこそ
別にそこまで干渉しなくてもいいんじゃないんですか？」

『待って。
Aの彼氏は俺で、俺の彼女はAやで。
…Aが他の女の子んとこ泊まったりすること何も言わんから俺はいつも通りしてるだけ。』

「つまりあたしがヤメテと言えば
大倉さんもやめてくれると？」

『そりゃ辞めるよ』

大倉さんがますますわからない。
自由すぎる。読めなさすぎる

『テキトーに付き合うったって
付き合ってることに違いはないんやから
浮気されるのってさ、良い気はしないよ？』

いやいや、だからそれは
言うんだったらあたしのセリフだから！！
あなたの方がよっぽどしてるんじゃないの！？

『ブスやで』

ツン。ってあたしの眉間を人差し指でつつく。
そしてリビングのソファーに気持ちよさそうに
座ってテレビを見ながら

『どっか可愛い子おらんかな～』

この人は一体、どこまで素で生きているんだ。
こないだのクロニクルのロケでも言っていたし
自宅でも彼女の目の前でその台詞を吐くなんて。

ついさっきまで彼氏ヅラしてた人とは
到底思えない。

『A～なにしてんの～
いつまでそこ立ってんの、横来て一緒に
テレビ見ようや～』

可愛い子居ないかな発言であたしをイラつかせ、
その後すぐにもうその話題はどうでもいい的な
雰囲気で平然とあたしを自分の隣に呼ぶ大倉忠義。

『何笑ってんの？』

「べーつにッ。」

『えー。ヘンなの。(笑)』

と、あたしの頭の上にポンっと
手を置いた。