第14話 大倉Side ページ14
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嫌いになればいい。
俺のことなんて嫌いになればいい。
いとも簡単に忘れてしまえばいい。
" いなくなる " そう感じた時、
" いやだ " と思ってしまった。
だからもう
手を伸ばしてAちゃんに触れることなど
2度と望まない。
どれだけ君が今後必要になったとしても
もう二度と近付かない。
君の心が僕の前から消えた。
それだけ。
逆にありがとう。
だって君に心を許す度に俺が傷つくから。
元から何も望んでない。
そのスタンスでやってきた。
大『はぁ…』
俺の隣でくっさい香水つけた女が寝てる。
…ほんまに臭い。匂いキツいねん。
どれだけのブランド身に纏っていても
使い方を間違えると、それは意味を召さない。
アホな女ほどやたらとブランドを持ちたがる。
宝の持ち腐れ。
そんな心を伏せて、優しい言葉をかけただけで
図に乗って、最終的に恋に堕ちてくれる。
『幸せなんて、すぐ消えるものでいい。』
こうして、気もない女の寝顔、頬を撫でて
「んぅ、ただよしくん??」
起きたら『おはよう』ってキスをする。
「どぉしたのぉ〜?」
俺の首の後ろに回された腕。
その腕を掴んで顔を近づけた時、
− プルルルルルッ、プルルルッ
呼び出されることのないと思っていた
着信相手。
『はい。もしもし。』
「大倉さ…」
久しぶりに聞く声に、ドキリとした。
《ただよし〜?だぁれー?》
『お前が知らん女の子。
電話かけてきたんやから用があるんやろ?
…なに?言うて。』
「話があるんです。」
『………』
『あの時終わったんじゃないん?俺ら。』
終わったはずやん。
どっちが終わらせたんかわからん終わり方で。
「あの時は…すみませんでした。
大倉さんとちゃんと話がしたいんです。」
確かに後味は悪い。
どんな相手とだって一応しっかり終わらせてきた俺にとって、このままってのは気に食わんかった。
『…俺もごめん。
……わかった。会おう。』
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作者名:∞くらゆい∞ | 作成日時:2017年10月4日 9時