慕情 ページ9
そういえば熱がないのに冷〇ピタ貼っても大丈夫なのだろうか…。
「取り敢えずそのまま安静にしていろ」
「うん」
「では僕はまだ成さなければならぬ事がある故自室に戻らせてもらう」
そう告げるとくるりと身を翻し。
扉に手をかけた芥川をあのさ、と呼び止めた。するとぴたりと足を止めた芥川。
「芥川、ありがとうね」
ちゃんと言うのを忘れていたから。
礼の意を込めてにこっと笑って見せた。
「……、貴様に礼を言われる様な事をした覚えはないのだが」
とう言うと颯爽と医務室を出ていった。
「ふぅ、…具合悪いわけじゃなかったんだけどここまでされると芥川に申し訳なってきたなぁ……」
仕事が残っていたのにわざわざ私をこの迄運んだりしてくてとても申し訳ない気持ちになった。
「まあ……あの場で正直に芥川がかっこよくて〜なんて言えるわけないし……誤解する芥川が悪いよね！」
自分の都合がいいように自己完結した。
こういうところで寝るベッド、なかなか好きだったりする。自分のベッドとは違う感触とか、柔らかさとか。
医務室のベッドという事もあって無臭なのがまた良い。
「そういえば私……」
ふと私は先程芥川と身体が触れ合ったことが頭を過ぎり、私は思わず赤面してし顔を覆う。
「う、っわ……ッ、破廉恥……芥川の無自覚……天然……馬鹿……」
破廉恥は関係ないなと言った後に思った。
けれども、……あんな少女漫画みたいな事芥川がするなんて。……私の背後から私が取ろうとしていた本をとったり、おんぶしたり。
顔が発火したように熱い。
「も、もうせっかくだし寝ようッ、寝てやる！」
何故かムキになって布団に潜り込み私は襲 ってくる睡魔に意識を手放した。
だから。
「____……A」
医務室の前でそう呟いた声も、私のポケットの中の振動にも気づけなかった。
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ナナ(プロフ) - めっちゃ好き続き楽しみにしてます (2023年1月20日 18時) (
レス) @page31 id: cfbc850098 (このIDを非表示/違反報告)
んーゆ - 更新…まじで頑張ってください…この作品めっちゃ好き… (2022年3月19日 23時) (レス) @page31 id: 08da5454b1 (このIDを非表示/違反報告)
♪美桜♪ - 話の内容がすごくおもしろいです！これからもゆっくりでいいので、更新頑張ってください！ (2018年9月17日 14時) (レス) id: 951996096a (このIDを非表示/違反報告)
叶葉和音(プロフ) - 納豆さん» ご指摘ありがとうございます。今夜には訂正させて更新させて頂きます。宜しく御願い致します。 (2018年8月1日 0時) (レス) id: ebadb5acac (このIDを非表示/違反報告)
納豆(プロフ) - 頭領ではなく首領ですよ (2018年7月31日 12時) (レス) id: 427a625ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：叶葉和音 | 作成日時：2018年5月17日 23時
