【文スト】真 っ 黒 く 愛 し て る【樋口一葉】【病み文豪】

異変 ※修正 ページ6

「なんだろう、この違和感……」

私はこの違和感の答えが知りたくて顎に手を添え彼女との会話を回想する。


――(人1)さん。


あ、そうか。

「……なんで、私の名前知ってたんだろ……」

あの時会った以外に関わりなんて……。

私にお礼を言うためにマフィア内の誰かに聞いたのかな、それで私は納得した。

……それにしても助けた女の子が、同じ組織の人だっただなんて。こんな事もあるんだなぁ。



「樋口一葉さん、か……」



私はその名を口にした。

だがそれは誰の耳に入ることなく宙へ消えていった。









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「ふふっ、ふふふふ、はぁ……どうしよう…………」

顔を恍惚に歪ませ、廊下の死角で壁を背に揺れる影が1つ。

「貴方とやっと話せた……あああ、もう好き好き好き……あ、ああ……大好きぃ……っ」

その影____樋口一葉は吊り上がった口角から舌を垂らして、湧き上がり疼く感情に身悶えでいたのだった。



________Aはまだ知らなかった、これから自身に向けられる異常なまでの愛情に。

それにより壊れてく、彼女の日常を____。

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