星空の下で【爆豪勝己】 (ページ48)

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『ねえ聞いてよ勝己』

「あ？どうした」

無事に勝己は麻婆豆腐を、わたしは定食を買い
向かい合わせで座る

ちなみにわたしの隣は上鳴でその前は瀬呂。

『雄英ってさ、自由を売りにしてるでしょ？

なのにヒーロー科忙しいし寮生活だし
全然自由じゃなくて不満しかないんだけど

勝己いるから面白いけど
自由じゃないのはまたお話が違う。純粋にイヤだ』

「そりゃヒーロー目指してるわけじゃない

てめェからしたら窮屈だわな」

『でしょー？自由になりたいんだけど』

せっかく佐伯から解放されたというのに
自由になれてない感じがとてつもなく気持ち悪い

保護してもらった身だからこんなこと言うのは
きっとよくないんだろうけど、
自由になるために脱走したのに自由じゃないなんて
意味わからん。気持ちが悪い。

「え、なにAってあんな強いのに

ヒーロー目指してないの！？」

隣の上鳴がうるさい。
別にヒーロー目指して強くなったわけじゃないし

『ヒーロー興味ないもん』

そう言うと上鳴も瀬呂も目を見開いていた。

まぁそうだよね
このご時世ヒーローに興味ないだけでも珍しいのに
そんな奴が強くてヒーロー科にいるんだもん

そりゃびっくりしちゃうわ

「じゃあAは何に興味あるんだ？」

きっと上鳴は何気なく聞いたんだろう
純粋に気になったから聞いただけ。

基本誰でもすぐ答えられるような簡単な質問。

けどわたしはその質問に頭を悩ませた

今まで興味あったものなんてあったっけ…

基本覚えてたほうが有利になると思って
覚えてきただけだからな…

あれ…？もしかして自分から興味持ったものってない？

うーん…

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悩むこと数分。

ずっと考えていたからか、
上鳴が困らせる質問しちゃったって狼狽えていたのも、
それを瀬呂が宥めていたことも、
勝己が興味ないフリして答えを待っていたことも。

わたしはまったく気付かなかった

『あ、わかった。

興味あるものあったよ。それはね…

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勝己だ！』

「「「ハァ！！？？」」」

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