一人で独りで ページ9
尾浜「・・(ﾄﾞｽｯ」
貴「ふっ・・・ぅ・・」
鉢屋「ｶﾞｯ)」
貴「んっ・・・ﾝ」
・・？
おかしい・・
・
貴(攻撃の手が・・弱い？)
いつもならもっとこう・・全力で・・
あれだけいらだってたくせにこんだけ・・？
いやいや、別にそれはいいんだけど
・
僕が何か他のことを考えていることを悟ったのかどうかは知らないが、尾浜勘ヱ右門がみぞおちを蹴ってきた
貴「ゲッェ・・を゛・・」
きっつ・・！
僕がそう顔をゆがめると同時に、鉢屋が腕をつかんで乱暴に引き上げた
鉢屋「・・・・」
貴「・・・(ﾌｰｯ・・(ﾌｰｯ・・」
息を整えるのに必死で、彼の目に焦点が合わない
鉢屋「なぁ・・このキズは・・」
鉢屋三郎が首筋のあたりを軽くなぞった
鉢屋「誰に・・つけられた・・」
静かに、それでも怒り狂った声で聞いてきた
・・怖い
貴「だ、誰って・・そんなの関係ないだろ・・・」
とりあえず今は腕をはなしてほしい
さっきのリンチでまた右肩を負傷した
・・本当にダメになるかもしれないのだ
尾浜「どうでもよくなんかない」
貴「うわっ・・」
勘ヱ右門が顔をズイっと近づけてきた
一瞬殴られるのかと思ったが、それはちがった
えらく真剣な目で問われる
貴「さ、さっきのリンチで、綾部喜八郎のタコスキにやられたんだ」
さあ、これで文句は言えないだろう
・
鉢屋「じゃあ、これは」
ふくらはぎの切り傷
貴「それは・・さっきの打ち身」
尾浜「こっちは・？」
脇の痣
貴「竹谷にぶちのめされた日のなごり」
鉢屋「・・ここは」
指の火傷跡
貴「立花先輩に・・」
尾浜「・・こいつは？」
太ももの腫れ
貴「朝、食満先輩に・・・」
その他にも、頭の小さなコブに始まって、
唇の切れ
額のキズ跡
割れた爪
左手首の炎症・・・
自分でも結構気がつかなかったが、まさかこんなに怪我をしているなどとは思ってもみなかった
僕すらも気づかない小さなキズだって、二人は必ず指摘する
・・そんなこと聞いて、いったい何になるんだ
・
尾浜「もう、他には・・・」
鉢屋「・・・無いな」
なめるような身体検査？がやっと終わった
僕が乱れた衣服を整えようとしたとき・・・
鉢屋「まて」
尾浜「最後に一発」
貴「え」
ガッ
・・・っ・・！！
頬につく引っかき傷
両頬から小さく血が流れ出す
・
鉢屋「これで、俺らのも―――・・」
僕には、二人の会話の意味が、理解できなかった
ラッキーアイテム
革ベルト
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りー - 面白いです狂愛が好きなので更新頑張ってください次のお話も楽しみにしてます。 (2020年5月19日 17時) (
レス) id: 6afa837dbf (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんかこっちがいじめられてる気がする。 (2020年3月10日 11時) (レス) id: 6a4116cfed (このIDを非表示/違反報告)
喜八郎Love - 雷蔵こええww (2017年8月30日 14時) (レス) id: fdd786d715 (このIDを非表示/違反報告)
Glc6NWaEBCbEwku(プロフ) - すごい、おもしろいです。更新頑張って下さい！ (2017年1月14日 19時) (レス) id: e3f39520a4 (このIDを非表示/違反報告)
かり(プロフ) - 小説面白いです。五年生も狂愛も大好きなので、続きを楽しみに待ってます！更新、頑張ってください！！ (2016年8月18日 16時) (レス) id: e457974f44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：次屋三乃 | 作成日時：2012年7月13日 17時
