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裕翔side
「山ちゃん、綺麗だね。」
「うん。花火、綺麗だね。」
遠まわしに、山ちゃんが綺麗だよ、ということを伝えたかった。
でも鈍感な山ちゃんが気づくはずもなく、綺麗なのは花火、ということに山ちゃんのなかではなってしまった。
花火よりも、断然山ちゃんの方が綺麗なのに。
キスをしてしまった。
あまりにも、山ちゃんが可愛くて、愛しくて。
人気者の山ちゃんは自分が好かれていることに気付かないで、毎日毎日いろんな人を夢中にして。
はやく、俺だけの山ちゃんにしたい。
でも、ちょっとはやすぎたのかもしれない。
キスをした理由は聞いてこなくて。
きっと、俺が山ちゃんのことを好きだなんて思ってないんだろうな。
こんなに好きなのに。
ちょっとだけでも気づいてくれたっていいじゃないか。
「山ちゃんはさ、好きな人とかいるの？」
花火を見ながら聞いてみた。
「え？す、好きな人？」
花火から視線を外して、こちらを見る山ちゃんが、視界の隅に写った。
俺はあえて山ちゃんの方を向かなかった。
きっと今の俺、悲しそうな顔してる。
見られたくない。
「いるよ。」
「ふ〜ん、いるんだ。」
知ってるよ。
好きな人がいることくらい。
それが俺だってことも。
でも、たまに不安になるんだ。
ホントは俺じゃないんじゃないか？って。
「どんな人？」
「ん〜、優しくて、カッコよくて、一緒にいて楽しい人。」
「そっか。」
俺は君の前で、
優しい人でいられているだろうか。
カッコイイ自分だろうか。
一緒にいて、楽しいと感じてもらえるような人だろうか。
「ゆ、裕翔くんは好きな人いるの？」
さっき俺が取ってあげたぬいぐるみをギュッと抱きしめて、不安げに俺を見つめてくる。
目を合わせれば、君は何だか泣きそうな顔をしている。
一緒だ。
君も俺と一緒で不安なんだ。
「いるよ。」
「どんな人？」
「可愛いくて、ちっちゃくて、鈍感で天然で、たまにバカで、すごく守って上げたくなる子。」
君への好きが溢れて、もう止まらなくて。
どうしよう。また、自分を止められなくなる。
「そ、そうなんだ…」
悲しそうに俯いてしまった君。
どうせ、自分は可愛いくないし、自分のこと好きなわけないよねって、追い詰めてる。
しばらくして、地面にポタポタと、水滴がこぼれ落ちて、
それは紛れもなく山ちゃんの涙。
君の手を引き寄せて、満開の花火が上がる中、抱き締めた。
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りょうぱち(プロフ) - uuuさん» ありがとうございます！！もうやぶひか大好きです(ﾉ*´з｀)ﾉ私も書いててきゃー(*ﾉдﾉ)ってなりました(笑)これからも頑張ります♪ (2016年6月5日 5時) (
レス) id: 37b530e55a (このIDを非表示/違反報告)
uuu(プロフ) - やぶひか（はぁと）安定の萌えです！もうキュンキュンしまくりです！たまらないです！！( ´艸｀)ラストの大ちゃんが見えなかった薮さん愛しい(≧∀≦)色んな萌えが詰まってて大好きな作品です！！これからも楽しみにしております♪o(^-^)o (2016年6月5日 0時) (レス) id: 56a0bbe7d8 (このIDを非表示/違反報告)
りょうぱち(プロフ) - uuuさん» ありがとうございます(*^^*)ゆとやまのこれからを検討中です……！ (2016年5月31日 21時) (レス) id: 37b530e55a (このIDを非表示/違反報告)
uuu(プロフ) - こんばんは！今日も素敵です（うっとり）ゆとやま切なくて可愛くて、ただただ続きを楽しみにしております！(o´∀｀o) (2016年5月30日 23時) (レス) id: 56a0bbe7d8 (このIDを非表示/違反報告)
りょうぱち(プロフ) - uuuさん» ありがとうございます！嬉しいです♪♪ (2016年5月29日 21時) (レス) id: 37b530e55a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りょうぱち | 作成日時：2016年4月17日 22時
