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今まで私は、特にやりたい事もなくて、腰を落ち着けられるような居場所も見つからなくて。
自分の夢や目標に向かって真っ直ぐ進んでいく剛や霧子ちゃんを憧憬の目で見ることしかできなかった。
適当に毎日時間だけを進めて、進学先や就職先もなんとなく決めて。その"何となく"を振り払うために特に好きでもない誰かからの告白をOKしたりしてみたけど、結局何もなくて。誰と付き合っても1ヶ月と続くことはなかった。
それもそのはずだ。
「A？ちょっと、俺の話聞いてた？」
私の中にはいつも彼が居たんだから。
会社の同僚が貸してくれた少女マンガのある1ページで1人の友人が主人公に言った一言が私を動かした。
『このままの関係でずっと一緒にいられると本当に思ってるの？』
思えば、この主人公とその想い人の関係は私と剛によく似ていた。
結局勇気は出し切れずに、曖昧な表現で伝えた想いがちゃんと彼に届いたことは今世紀最大の奇跡だと思う。それでも本当にちゃんと届いたのか不安で、ネガティブな発言ばかりしてしまったのは……反省してる。
そんなんばっかりで、今までフラフラしてた私だけど、それでも。
そんな私の好意を理解して、慣れないくせにカッコつけてキスなんかしてくれちゃったアイツにだけは、これからも真っ直ぐ向き合っていこうって思う。
「Aー、ねえ何ぼーっとしてんの……っ」
「ごめん何も聞いてなかった」
「はぁ？ってか急に抱きつくなよ！」
倒れ込んだソファがぼふってお決まりな音を出した。怪訝な顔で私を見る剛の手に私のそれを重ねて握れば、
「ホントに何、どうしたの」
ってその胸に私を優しく引き寄せてくれる。
「こうやって抱き合ったり手ェ繋いだりする時間が、この先何回も何十回もあればいいなって」
「……お互いに今の気持ちを忘れなければ何も問題ないだろ」
それから予告なく唇が触れ合った。また慣れないことして、顔を赤くしながら彼は続けて言った。
「俺は何十回どころか、何千回何万回もしたいと思ってるんだけど……」
こんな純粋な彼に、私はこれからもたくさん迷惑をかけるんだろうけど、その度にちゃんと謝るし感謝の言葉も忘れないから。
剛とならどんな朝も夜も夕方も、いつだって笑いあっていけるんじゃないかと思うんだよ。
「剛、これからも2人一緒にいられる？」
「さあ……でもとりあえず俺は、お前のこと愛してるよ」
ああ先越された。今度は私がちゃんと口に出さなきゃな
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ゆのみ(プロフ) - 蒼空さん» 遅くなってすみませんでした！そう言っていただけて安心しました……(泣) (2021年2月25日 23時) (
レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - リクエスト答えていただきありがとうございました！いやもう最高です……！表現がおしゃれだし神がかってて本当にキュンキュンします…。 (2021年2月25日 22時) (レス) id: 9ca5b9580d (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - しゃんはいさん» こちらこそありがとうございました！そんな褒め方されたら泣きます(T_T)これからもよろしくお願いします！ (2021年1月12日 15時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
しゃんはい(プロフ) - リクエストに答えてくださってありがとうございました！ゆのみさんのお話はリアルさの中にあるきゅんという感じですごく大好きです！！ (2021年1月12日 8時) (レス) id: 4db072daa3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - さくらさん» 初めまして。少しお待たせしてしまうかもしれませんが、ぜひ書かせていただきます！ありがとうございます！ (2021年1月9日 23時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆのみ | 作成日時：2019年12月29日 0時
