★『ずっと隣にいて』︰飛電或人 ページ4
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社長室にコツコツと控えめなパンプスの足音が届く。
「或人社長。こちらの書類、明後日までに確認お願い致します」
或人と同じくらいの年齢に見える彼女は丁寧に書類を差し出した。
「お、ありがとう」
「では」
「あっ……」
キビキビとした足取りで去っていく後ろ姿にに或人は何か言いかけるが、彼女は気付かすにそのまま社長室を後にした。
或人の少し後ろに控えていたイズが、わずかに首を傾げながら彼の顔を覗きこんだ。
「或人社長、心拍が上昇しているようですが」
「はっ！？いや、そ、そんなことないと思うよぉ？？」
「彼女、AAさんは同じ高校に通っていた元クラスメイトですね。仲がよろしかったようだと、以前耳にしたことがあります」
或人が開けた引き出しには、フレームに入った1枚の写真。そこには、笑顔で教師ヒューマギアと肩を組む或人とAが写っていた。
「Aは、俺の夢を一緒に叶えたいって言ってくれたんだ」
「Aさんは真面目で人望も厚く、かつ気さくな性格から、社内でも人気があります。＿＿善は急ぐべきではないでしょうか」
イズの言葉に押され、或人はAへ電話をかけた。
「あ、居た居た。Aー！」
冷たく澄んだ空気に光る、きらびやかな電飾。とあるショッピングモールのイルミネーションへ据えられたベンチにAは座っていた。
「ごめん、急に呼び出して」
「ううん。ちょうど上がったところだったし」
先程の社長室とは打って変わり、くだけた調子で話すAに或人は笑みをこぼす。
「……それで、どうしたの？こんなところで待ち合わせなんてして」
「それは……その……」
目の前を2人の男女が通り過ぎていく。その手と手はしっかり繋がれ、笑いながら寄り添っていた。
2人を何気なく見ながら、Aは静かに或人を待つ。
「俺、前からずっと、Aのことがす、好き、で……」
『好き』の"き"が裏返った。Aは少し笑って、さらに続きを待った。
「だから、この先も、その…………ずっと隣にいて」
ブルーの電飾に照らされた中でもわかるくらい顔を真っ赤にした或人を見て、楽しげに笑ったA。彼女もまた赤い顔で小さく頷いた。
「勿論。いいよ」
「よっっしゃあ良かった〜〜！」
ガバッと抱きしめられ、驚くA。
だがすぐに彼女もそっと或人を抱きしめ返すのだった。
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airaさんリクエストありがとうございました！
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ゆのみ(プロフ) - 蒼空さん» 遅くなってすみませんでした！そう言っていただけて安心しました……(泣) (2021年2月25日 23時) (
レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - リクエスト答えていただきありがとうございました！いやもう最高です……！表現がおしゃれだし神がかってて本当にキュンキュンします…。 (2021年2月25日 22時) (レス) id: 9ca5b9580d (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - しゃんはいさん» こちらこそありがとうございました！そんな褒め方されたら泣きます(T_T)これからもよろしくお願いします！ (2021年1月12日 15時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
しゃんはい(プロフ) - リクエストに答えてくださってありがとうございました！ゆのみさんのお話はリアルさの中にあるきゅんという感じですごく大好きです！！ (2021年1月12日 8時) (レス) id: 4db072daa3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - さくらさん» 初めまして。少しお待たせしてしまうかもしれませんが、ぜひ書かせていただきます！ありがとうございます！ (2021年1月9日 23時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆのみ | 作成日時：2019年12月29日 0時
